『君が心をくれたから』はバッドエンドもありえる? 歴代月9ドラマの“終わり方”を振り返る
バッドエンド? それとも奇跡のハッピーエンド?
翻って令和最新の月9ドラマ『君が心をくれたから』の内容を見てみよう。同作は「ファンタジーラブストーリー」と銘打たれているが、泣けるシナリオになることが予告されており、序盤から尋常ではない悲壮感が漂っている。 ヒロインの逢原雨(永野芽郁)は、10年前の学生時代に唯一心を通わせた人物である朝野太陽(山田裕貴)と地元・長崎で再会を果たす。しかしその直後、太陽が交通事故に遭ってしまうことに。現場で悲しみに暮れていた雨だったが、そこへ“あの世からの案内人”を名乗る日下(斎藤工)と千秋(松本若菜)が現れ、「奇跡を授けましょう」と告げる。だが、太陽の命を助ける交換条件として、雨は五感を奪われることになる……。 雨の五感は3カ月かけて順番に失われるらしく、1月15日に放送された第2話では“味覚”が奪われていく展開となった。1度は諦めたとはいえ、パティシエを志していた雨にとって、これほど残酷な運命は存在しないだろう。さらにこのまま残りの嗅覚と視覚、聴覚と触覚が奪われていけば、誰とも関われない人生を送ることとなる。その事実を知れば、おそらく太陽も絶望を味わうはずだ。 あまりに絶望的な状況で、順当にいけばバッドエンド一直線といった印象。しかしその一方、“過酷な奇跡”をもたらした日下が人間を試しているような側面を感じられるため、大どんでん返しの雰囲気も漂っている。はたして物語がどんなエンディングに収束していくのか、今後の展開に注目していこう。
キットゥン希美