長井短、20代に抱いていた葛藤「若い女の子の役に共感できず…」 多様化が進み生きやすく
演じる役の変化に喜び「自分に合った役を演じられるように」
舞台、テレビ、映画、モデル、執筆業と幅広く活躍している長井短。12月6日に開幕する草なぎ剛主演の舞台『ヴェニスの商人』では、佐久間由衣演じるポーシャの侍女・ネリッサ役を務める。長井にインタビューし、本作出演の喜びや女優業への思い、20代に抱いていた世間とのギャップ、今後の抱負など話を聞いた。 【写真】ロングワンピースに身を包んだ長井短 撮り下ろしカット(全17枚)
『ヴェニスの商人』がウィリアム・シェイクスピア作品初挑戦となる長井は、「演劇を始めた時から1回はシェイクスピア作品をやりたいと、本当に待ち望んでいたので、念願が叶ってすごくうれしいです」と喜んでいる。 そして、「現代劇をやる機会の方が多いので、何百年も前に書かれたセリフをしゃべるとどんなことが起きるんだろうという興味もあって。美しいセリフが多いので、自分の持っている言葉の引き出しが増えるのではないかなと楽しみです」と期待。「この時代の物語は、本か演劇で、映画やアニメがなかったということは、それだけ研ぎ澄まされたものがあるのではないかなと思うので、改めて演劇が好きだなと思える公演にしたいです」と意気込んだ。 演じるネリッサと自身の共通点もあるようで、「自分も恋の相談をするよりも、恋の相談に乗る方が多かったので、そういうところが似ているのかなと。恋愛以外でも自分の中で完結する方が多いです。もちろん頼ることはあっても、結局自分で決めないといけないと思うので」と話した。 中学生の時に大人計画の舞台を見て「演劇をやりたい」と思い、高校在学中に演劇活動を開始した長井。芝居は「ずっと楽しい」とやりがいを述べ、演じる役が変化してきたことでさらに楽しさが増しているという。 「20代前半は、若い20代の女の子という社会的な属性が自分の性格とはあまりにも合わないなと感じていたんですけど、演じる役柄の年齢が上がってきて、それがだいぶ合ってきたなと。お姉さんポジションでいられて楽になってきて、演じることがどんどん楽しくなっている気がします」