「力強く、気持ちを持って入った」浦和移籍後初の古巣戦で石原広教が感じた“圧”「目の色を変えて来ているなと...」
古巣湘南とのゲームで得たものもあったはずだ
7月6日、浦和レッズはJ1第22節で湘南ベルマーレと浦和駒場スタジアムで対戦し、2-3で敗れた。 【PHOTO】ピッチサイドのカメラマンエリアも揺れた!年に1回の”聖地”駒場開催で大声援を響かせた、浦和レッズサポーター(Part1) この試合に人並み以上の想いを持って臨んだ選手がいた。今季に湘南から完全移籍で浦和に加わった石原広教だ。小学生時代から過ごした地元のクラブを覚悟を持って離れた25歳は、移籍後初となる古巣戦に燃えていた。 「古巣相手なので、力強く、気持ちを持って入ったつもりです。もっと上手くやって勝ちたかったけど、最後に上回られてしまった。シンプルに悔しいです」 試合は32分にアウェーチームに先制を許すも、60分のチアゴ・サンタナの投入で流れが一変した。62分と74分にT・サンタナが得意の左足を振り抜いて2得点を挙げ、浦和が逆転に成功。試合終盤までゲームを支配し、今季2度目の3連勝まであと一歩まで迫った。 だが、90分に湘南の石井久継に同点弾を決められると、直後の90+2分、ボックス内でのこぼれ球をルキアンに仕留められる。2017年以降に積み重ねていた駒場での「17」の無敗記録が途絶えてしまった。 前節のジュビロ磐田戦でのプロ初ゴールをはじめ、ここ最近は好調を維持していた石原。湘南戦でもさすがの運動量を発揮したが、長年ともに戦ってきた、自分のすべてを知られているとも言える古巣のイレブンに対して、後手に回る場面が多かった印象だ。 石原は、湘南の選手たちから“圧”を感じたという。 「湘南の選手が目の色を変えて来ているなというのは感じていました。対面した畑(大雅)とはずっと一緒にやってきて、お互いにやり方を把握している部分もある。あいつも1年目とかに比べたら成長していると思います。楽しめたけど、もっと上手くやれたんじゃないかという気持ちもあります」 気持ちを昂らせて臨んだ一戦だっただけに、劇的な逆転負けのダメージは大きかったのだろう。最後に石原は湘南戦で見えた課題と、今後への意気込みを語った。 「ボールを持つところと、プレスに行くべきところ、行かないところはもっと上手くやりたかったし、チームとして今後の課題だと思う。また、ボールにもっと強く行かなければいけません。まだ緩いところがあるので、みんなで要求し合わなければいけない。とにかく次の試合に向かって、練習から頑張りたいです」 敗戦のショックもあっただろうが、思い入れのある古巣とのゲームで得たものもあったはずだ。石原は次節の京都サンガF.C.戦は累積警告で出場停止だが、第24節の北海道コンサドーレ札幌戦以降に、ひと回り成長した姿を見せてくれることに期待したい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)