同じマンションの場合、毎年支払う「税金額」は同じなのでしょうか?それとも「高層階」の方が負担は大きくなるのですか?
マンションに住んでいると、購入時や所有中、売却時にさまざまな税金がかかるとされています。そのような中で、低層階と高層階では売値が異なることも多く、税金の部分にも差があるのか気になる人もいるでしょう。 今回は同じマンションに住んでいる場合、支払う税金に差が出るケースはあるのかをご紹介します。あわせて、マンションにかかる具体的な税金の種類についてもまとめました。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
同じマンションの場合、支払う税金に違いはある?
同じマンションの場合であっても、支払う税金に違いが出てくるケースは存在するようです。 中でも、タワーマンションにおいては、かねてより各住戸部分の分譲価格差と各区分所有者の固定資産税額とのバランスがとれていないという問題点が指摘されており、居住用超高層建築物に係る固定資産税額の計算の見直しが行われたようです。 公益社団法人 全日本不動産協会「不動産お役立ちQ&A」によると、階層の差による床面積当たりの取引単価の変化の傾向を反映するための「階層別専有床面積補正率」の算出方法について、「居住用超高層建築物の1階を100とし、階が1つ増えるごとに、これに10/39を加算した数値」と定めています。 なお、上記は平成29年1月2日以後に新築されたタワーマンション(平成29年3月31日までに売買契約が締結されたものについては除く)が対象となり、それ以前にすでに購入している、中古物件として取り扱われている場合は対象外です。 これらのことから、今後購入するタワーマンションについては、税金部分の計算をしっかりと行う必要があると考えられます。場合によっては、想定しているよりも多額の税金が発生することもあるため、注意が必要です。
マンションにかかる税金の種類
マンションにかかる税金の種類は、主に以下の3つに分類されます。 ●購入時の税金 ●所有中にかかる税金 ●売却時にかかる税金 それぞれどのような税金があるのか、詳しく見ていきましょう。 ■購入時の税金 マンションを購入する際にかかる税金の種類には、以下の3つがあるようです。 ●印紙税:不動産の売買契約書や、住宅ローンを利用するときの契約書に貼る印紙代 ●登録免許税:マンションの名義を自分に変更するときや、住宅ローンの抵当権を設定するときなどの登記時に発生する税金 ●不動産取得税:不動産を取得したときに、都道府県が取得した人に課税する税金 印紙税と登録免許税については国税、不動産取得税については地方税となります。 ■所有中にかかる税金 マンションを所有している間にかかる税金は、以下の2種類とされています。 ●固定資産税:毎年1月1日時点で不動産を所有している人にかかる税金 ●都市計画税:毎年1月1日時点に発生するが、市町村が課税の要否を決定する 上記はともに地方税であり、都市計画税は、都市計画事業の内容などに応じて課税するか決まるようです。そのため、必ずしも発生する税金ではないと覚えておきましょう。 ■売却時にかかる税金 マンションを売却する際にかかる税金は、以下の2つとなるようです。 ・所得税および住民税:購入価格よりも売却価格が高い場合、利益に応じて計算 購入価格には手数料を加算して計算できるようですが、減価償却費相当額を差し引く必要がある点には注意しましょう。
平成29年4月以降に売買されたタワーマンションの場合、中央階を基準として税金に差が出る可能性がある
同じマンションに住んでいる場合であっても、税金に差が出る可能性があることが分かりました。具体的には1階層ごとに約25%の変動が行われると考えれば問題はないでしょう。 階層による税金が気になるのであれば、この部分もあわせて理解しておくといいでしょう。 出典 公益社団法人 全日本不動産協会 不動産 お役立ちQ&A 平成29年度改正タワーマンションに係る固定資産税の取扱い 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部