流行語大賞にもノミネート ダメ男「おそ松さん」が若い女性に人気なワケ
今や日本のカルチャーとして世界中で愛されるアニメ。 今年も新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」が大ヒットを記録したが、同映画とともに「ユーキャン 新語・流行語大賞」の候補語にノミネートされ、さらにはYahoo検索大賞の「アニメ部門賞」を獲得したのが、「おそ松さん」だ。 「おそ松さん」は、赤塚不二夫生誕80周年記念作品として昨年10月から今年3月までテレビ東京系などで放送されたアニメ番組。 故赤塚氏の人気漫画「おそ松くん」を原作としながらも、20歳を過ぎても定職につかず、親のすねをかじり、一つ屋根の下に暮らすいわゆる“ニート”の六つ子、おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松の日常をコメディタッチで描き、その独特の世界観で人気となった。
パロディーネタや時事ネタを盛り込んだ作風で人気に
「監督は『銀魂』の藤田陽一さんが、キャラクターデザインは映画『ドラえもん』シリーズで総作画監督を務めた浅野直之さんがそれぞれ担当し、ほかのアニメで主演を務める人気声優を数多く配することでアニメファンの注目を集めると同時に、ストーリーの随所にパロディーネタや時事ネタ、下ネタをふんだんに盛り込むことでインターネット上を中心にバズった印象です。ちなみに、第1話は過激すぎるということで再放送やDVDでは未収録となりましたが、それも逆に話題性を高めることになったと思います」(アニメ誌編集者) こうしてブレークした「おそ松さん」は、テレビ放送後も自然発生的に多くのファンがSNS上で“コラ画像”を自作して公開し合ったり、女性誌「an an」でアニメのキャラクターとしては初の表紙を飾ったり、JRA(日本中央競馬会)がコラボキャラクターに起用したりと盛り上がりを見せた。 同アニメの配信をはじめ、JRAとのコラボによるアニメ特番「走れ!おう松さん」の見逃し配信、DVDのみに収録されている秘蔵エピソード3.5話や「おそ松さんショートフィルムシリーズ」などを独占配信している映像配信サービス「dTV」では、過去の月間視聴ランキングにおいて、アニメ「おそ松さん」が8カ月連続トップ10入りを果たすなど、アニメの枠を超えた存在感を放つこととなった。