岡野正敬外務次官のNSS局長起用を閣議決定 後任には船越健裕外務審議官
政府は10日の閣議で、外交・安全保障政策の総合調整を担う国家安全保障局(NSS)の局長に20日付で岡野正敬外務事務次官を充てる人事を決定した。岡野氏の後任には17日付で船越健裕外務審議官を充てる人事も決めた。20日のトランプ次期米大統領就任に合わせ、外交政策の転換に備える狙いがある。次期通常国会に関連法案を提出予定の「能動的サイバー防御」導入に向けた体制整備も課題となる。 岡野氏は外務省で国際法局長や総合外交政策局長を歴任。第1次トランプ政権時代には在米日本大使館公使を務め、令和4年9月からの約1年間はNSS次長を担った。 林芳正官房長官は同日の記者会見で、岡野氏の起用について「外交安全保障分野に豊富な知識と経験を有し、適任だと総合的に判断した」と説明。その上で「わが国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、これまでの経験と知見を生かして安全保障上の諸課題に取り組んでいただきたい」と述べた。