魚のおいしさ、すしで伝える 29日、子ども向け体験会 富山高専生が酢飯、握りを指導
すしを通して、県産の魚介類をPRする富山高専専攻科1年の釣谷成龍さん(20)が29日、子ども向けのすし握り体験を始める。体験では県内の魚と米を使用し、酢飯の作り方や握り方などを教える。活動を通して、多くの子どもらに地場産の魚のおいしさを伝えていく。 釣谷さんの実家は射水市新湊地区ですし店を営んでおり、幼少期からすしが身近にある生活をしてきた。富山高専で情報系の技術を学ぶ傍ら、能登半島地震の被害を受けた漁業を盛り上げたいと1月からにぎる練習を重ねてきた。現在では射水市内ですしの魅力を発信するイベントなどを行い、自分が握ったすしを多くの人に味わってもらっている。 体験会は魚離れが進んでいると言われている子どもたちに自分で握ることで魚への関心を持ち、好きになってもらうと企画した。 29日は児童約20人が参加する予定で、県内漁港で水揚げされた甘エビやアジ、イカの3種類ですしをにぎる。参加者は三枚に下ろしたアジをネタの大きさに切ったり、甘エビの頭や殻を取ったりする。県内産のコシヒカリを使用した酢飯も各自で作る。最後に握り、自分で味わう。 釣谷さんは来月以降も体験会を定期的に開く予定で、「自分で握ってみることで一生の思い出になると思う。体験をきっかけに『富山の魚』の良さを実感してほしい」と述べた。