【ボルテスV レガシー】アニソンの女王「堀江美都子」が感じた愛!
お母さん役が予想外の人物で堀江さんもビビった?
気軽に受けたお母さん役が予想外の人物で堀江さんもビビった? ――本作ではアームストロング三兄弟の母親であるマリアンヌ・アームストロング役を演じられています。どのようないきさつで出演が決まったのでしょうか? 堀江 私自身『ボルテスV レガシー』に直接的に携わることはないと思っていたんですが、突然オファーが来まして(笑)。「お母さん役です」ということでしたので「優しい普通のお母さん役を演じればいいのかな?」と思って気軽に「いいですよ」とお受けしちゃったんです。でも台本と練習用のDVDを見てみたら、科学者だし、戦闘機に乗るし、最後壮絶な展開になっちゃうし(笑)。「すごいことになったぞ」と思わずビビってしまいました。 ――そんなマリアンヌをどのように演じていこうと考えられたんでしょうか? 堀江 自分としての課題はふたつありました。ひとつは母親としての母性をどう表現するか、もうひとつは演じたことがない科学者としての一面をどう演じるか。このふたつを両立させる女性像にチャレンジしないといけないわけで、とても難しい役ではありました。 ――収録現場の雰囲気はいかがでしたか? 堀江 とても緊張しました。アニメのアフレコはたくさんやらせていただいていますが、外国映画の吹き替えは何十年振りということで、すごくブランクがあったんです。システムも昔と比べると変わっているので、まずは馴染むところから始めていきました。あとキャストの皆さんについて、ジェイミー役の中島愛ちゃんぐらいしか知らなくて。スティーヴ・アームストロング役の小林千晃さんとか売れっ子の有名声優さん演じる5人の戦士の演技に「すごくお上手だなぁ」と感心しながらの収録となりました。 ――劇中歌としてフィリピンの人気歌手であるジュリー・アン・サン・ホセさんが「ボルテスVの歌」を日本語歌詞で歌われています。 堀江 私の歌い方に似せてくれているのかなって思って、そこはとても光栄だと思いました。私たちが歌うとスタッカート・アクセント・アタックという三つの要素を必ず使うんですけど、そういった純粋なアニメソングとは違ったちょっと歌謡曲に近い仕上がりになっているような気がします。彼女の歌声も相まって美しさを感じさせる、そんな仕上りになっているのかなって思いました。 ――さらに水木一郎さんが歌っていたエンディング曲「父をもとめて」をカバーする音源制作クラウドファンディング企画が実施され、先日その収録が行われたと聞いています。どんな想いを込めて歌われたんでしょうか? 堀江 この曲をカバーするなら自分しかいないだろうなって思っていました。多分アニキ(水木)なら「ミッチーならいいよ」「あげるよ」ってきっと言ってくれるでしょうし、レコーディングのときにもアニキに見守られていたような、そんな気持ちで歌わせてもらっています。アニキが魂を込めて歌ってきた曲ですから、しっかりとその想いを引き継いで、これからも命が尽きるまで歌い続けていきたいと思います。 ――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。 堀江 『ボルテスVレガシー』ですが、驚いちゃうぐらいのフィリピンの人たちの大きな愛が詰まった作品になっています。リアルタイムで『ボルテスV』見ていた人にとっては自分の思い出と重なりながらノスタルジーを感じていただける作品になっているでしょうし、若い人だと温故知新じゃないですけど、古い作品を新しいものとして見てもらえるはず。大きい劇場のスクリーンで見たらすごい迫力だと思いますので、ぜひ皆さんにもご覧いただき、楽しんでもらえたなら嬉しいです。
ライター 川畑剛