マイクロソフト、AI特化のパソコン発表 処理性能向上
Max A. Cherney [シアトル 20日 ロイター] - 米マイクロソフトは20日、AI(人工知能)の処理機能を高めたパソコンを発表した。AI技術を製品に組み込むことでアルファベットやアップルに対抗する。 米西部ワシントン州シアトル近郊レドモンドで開いた発表会で、サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「コパイロット+PC」を紹介した。同社だけでなく、台湾宏碁(エイサー)や台湾華碩電脳(エイスース)などがこの機能を搭載したパソコンを販売すると述べた。 クラウドデータセンターを利用することなく、より多くのAIタスクを処理できる。パソコンの価格は1000ドルからで6月18日から販売を開始する。 コパイロット+はパソコン上でAIデータを直接処理できるため、ウェブ閲覧や音声チャットなど端末上で行われた作業の履歴を作成して保存する「リコール」と呼ぶ機能を備える。ユーザーは過去の作業を思い出す必要があれば、数カ月後でも履歴を検索することができる。 マイクロソフトは提携するオープンAIの最新AIモデル「GPT─4o」が、コパイロットの一部として近く利用可能になるとも明らかにした。 自社のタブレット端末「サーフェス・プロ」とノートパソコン「サーフェス・ラップトップ」の新製品も発表。英半導体設計大手アーム・ホールディングスの設計技術をベースにした米クアルコム製半導体を搭載した。 マイクロソフトでコンシューマー・マーケティングを統括するユスフ・メフディ氏は、今後1年間で5000万台のAIに特化したパソコンが売れると予想していると述べた。 パソコン上で直接動作する高速AIアシスタントは「パソコンをアップグレードする最も説得力のある理由になるだろう」と説明した。