令和の麻雀ブーム どこまで盛り上がる?
札幌市内の映画館。スクリーンに流れているのは映画ではなく、麻雀の生中継。会場は音楽ライブのような盛り上がりです! 上映されていたのは麻雀のプロリーグ「Mリーグ」の対戦。こうした公式戦の生配信を観戦するパブリックビューイングは、全国ツアーで展開されています。 Mリーグは 2018年に発足したチーム対抗戦形式のリーグ。大口スポンサーがつき、優勝賞金は5,000万円。個性的なプロのプレーヤーたちの戦いは、全試合、動画配信され、年々ファンを増やしています。全国を巡るパブリックビューイングツアーは今年で3回目。各会場、発売直後にチケットが完売する盛況で、この日もおよそ300席は満席でした。 プロがライブで実況・解説をして熱気を高め、来場者は「推し」のチームや選手のグッズを手に歓声を上げたり、仲間と会話したりしながら、対局を「見て」盛り上がる。こうした楽しみ方は「観る麻雀=観るジャン」と呼ばれています。 自ら打つだけでないのが、「今どきの麻雀」のスタイルです。 札幌で開かれているある健康麻雀教室の初級クラスでは、同じ卓に2人の小学5生が。2人とも始めたばかりだと言います。健康マージャン教室は、まず講師の土橋さんによるレクチャーからスタート。この日のテーマは「テンパイ形の復習」。健康麻雀というと 「頭の老化の予防になる」などといわれ、高齢者に人気の趣味という印象がありますが…
この夏から教室を始めた土橋さんにおよそ30人の生徒の傾向を聞くと「下は小学1年生から上は70代の方まで、本当に平均化されている」といい、その中でも特に最近は子どもの人気が高いといいます。さらに本州ではクラスを何百校って持っている大手の麻雀教室があり、満席になっているため、他の教室を紹介されることもあるそうです。小学生の全国大会も開かれていて「習い事」や「競技」としてとらえて取り組む子どもも増えているそうです。キャリア30年、プロの経験もある土橋さんは、昨今の麻雀事情について「過去のイメージから、脱ギャンブル、脱たばこのような感じでクリーンなイメージにしていこうというのが社会的に広がってきていて、それが徐々に浸透してきた。親さんもそういう悪いイメージが無いから子どもを通わせている」と話します。その上で、麻雀の持つ特性が注目され始めていると言います。それは「コミュニケーションツールって言葉がいいと思いますね。小学生と知らないおじさんが遊ぶって普通はできないと思うんですけど、いろんな世代の方、いろんな職種の方、普段は話せないような方ともその場で仲良くなって、一緒に楽しめるのが麻雀の魅力」。 オトナの遊びから、より手軽に、幅広い世代へと浸透している令和の麻雀。まだまだ進化していきそうです。