38年にわたって愛されたホンダ「シビック」――血脈は海外モデルに継承
ホンダの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、3月4日に開幕した「ジュネーブモーターショー 2014」のプレスデー(一般公開は6日~16日)において、次期欧州向け「シビック TYPE R」のコンセプトモデル「シビック TYPE Rコンセプト」を発表しました。残念ながら日本国内でのシリーズ販売は2010年で終了してしまいましたが、いまだに海外で人気を博している「シビック」の系譜を振り返ってみましょう。
CVCCエンジンで世界に技術力をアピールした初代シビック
初代シビック(SB/SC/SE/SF/SH/SG型)は、その車名が示す通り“あらゆる人々のくるま、世界市民のベイシック・カー”をコンセプトとして1972年に誕生しました。コンパクトな2ボックスタイプながら、ロングホイールベースとワイドトレッド、そして前後から見て台形のボディデザインにより広い車内空間を確保。FF(フロントエンジン・フロントドライブ)であることも、合理的なスペース配分に貢献しています。 心臓部には、当初1.2Lの直列4気筒SOHCエンジン(EBI型)を搭載していましたが、1973年には世界で初めて米国の排気ガス規制法「マスキー法」をクリアした1.5Lの「CVCC(Compound Vortex Controlled Combustion)」エンジンを採用。技術力の高さをアピールし、世界にその名を轟かせました。ボディ形状についても2ドアに加え、3ドアや4ドアセダン、5ドアライトバンモデル「シビックバン」などが追加となっています。 1979年のモデルチェンジにより、2代目(SL/SS/SR/ST/VC/WD型)の通称「スーパーシビック」が登場します。エンジンは、1.3L(EJ型)と1.5L(EM型)の2種類で、ボディは3ドアハッチバック。5ドアの商用モデル「シビックバン」や、それをベースとしたホンダ初のステーションワゴン「シビックカントリー」もラインアップに加わりました。このモデルから、一世を風靡したワンメイクレース「シビックレース」が開催されるようになっています。