水際対策など再確認 宇部港でテロ想定し対応訓練【宇部】
テロをはじめとする国際組織犯罪を未然に防止するため、宇部港・小野田港テロ対応訓練が30日、宇部市沖宇部の芝中西岸壁で行われた。門司海上保安部、宇部、山陽小野田市の警察、消防など港湾危機管理に携わる10機関から約80人が参加し、訓練を通じて水際対策と危機管理体制について再確認した。 訓練は、宇部海上保安署に「宇部港に入港する貨物船に爆発物を仕掛けた」との通報が入り、各機関から情報を集めたところ、テロリストが潜伏している可能性が高いことが判明したとの想定で実施。岸壁の保安強化、船内検索、傷病者救助、不審者制圧、小型船捕捉や制圧・逮捕など七つの訓練順にそれぞれの役割でテロ対応に当たった。 小型船の制圧・逮捕の訓練では、同署の巡視艇と県警の警備艇で小型船を追跡し、投降するよう促した。小型船が止まった隙に船へと乗り込み、テロリストの身柄を確保した。 同海上保安部の大河内克朗部長は「多くの外国籍船舶が出入港しているので、各機関の協力が重要になってくる。引き続き、市民が安心・安全に暮らせるように連携を強めていきたい」と話した。