ハピネスアリーナで初のSVリーグ バレー日本代表・荒木 両親の地元で躍動
バレーボールの大同生命SVリーグ女子第8節第1日は11月30日、各地で7試合が行われ、長崎市のハピネスアリーナで初開催されたSAGA久光スプリングス-Astemoリヴァーレ茨城は、久光が3-1で逆転勝ちした。 長崎スタジアムシティ内にあるハピネスアリーナは、バスケットボールB1の長崎ヴェルカの本拠地。9月の完成後、ヴェルカ以外のスポーツ大会を初めて実施した。佐賀を拠点とする久光がファン拡大などを目的に「長崎ホームゲーム」として開き、オープニングでは久光カラーの水色とピンク色を使った照明演出で盛り上げた。 バレーボールの国内最高峰のリーグが県内で開催されるのは、2019年10月の男子開幕節以来、5年ぶり。県内外から2354人の観客が訪れてトップレベルのプレーを楽しんだ。試合はAstemoが第1セットを先取した後、久光が3セットを連取した。 SVリーグ女子は14チームがレギュラーシーズン44試合を戦う。この日の結果で久光は8勝7敗の8位、Astemoは7勝6敗の7位となった。 夏のパリ五輪に出場したSAGA久光スプリングスのMB荒木が、両親の地元長崎に勝利を届けた。185センチの長身を生かしたブロックで貢献。酒井監督も「かなりの確率でプレッシャーをかけて、タッチ率では一番だったと思う」と認める活躍でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。 追う展開となった第2セットから本領を発揮した。序盤にこの日最初のブロックポイントを決めると、その後も相手のスパイクをしぶとく引っかけてチームに流れを呼び込んだ。力強い速攻やダイレクトも決まって計14得点。「長崎開催ということでもう一段階ギアを上げて臨めた。見えない力を借りてできた」と納得のプレーを振り返った。 福岡生まれで、父親が五島市、母親が長崎市の出身。観客席には長崎市在住の祖父や伯母夫婦が駆けつけて勇姿を見守った。福岡県から来場した父親の正さん(56)は「長崎で頑張ってくれたから、きょうの勝利は格別」と喜んでいた。