元中日の遠田誠治氏率いる硬式野球クラブ「トッキュウブルーローズ」が日本一目指す
岩見沢市に誕生した硬式野球クラブチームの「トッキュウブルーローズ」。率いるのは元中日の遠田誠治監督(59)だ。社会人、プロ野球で得た現役時代の経験を生かし、平均年齢約22歳のフレッシュなチームを日本一のクラブに導いていく。 遠田監督の指導者生活“第2章”が幕を開けた。3月下旬にチームが本格始動し、真新しいユニホームに袖を通した指揮官は「やるからには本気でやる。最初は3年くらいかけてと思っていたけど、今年から勝負する」と気合をにじませた。 現役引退後は活躍の舞台を高校野球に移し、札幌創成高の部長、監督として球児の指導を続けてきた。プロ野球選手もNPBに送り込んだ。しかし、22年の秋季大会敗戦後に退任を余儀なくされ「半分、あきらめかけていた部分はあった」。それでも「やっぱりまた野球の指導がやりたい。やり残したというか、やり切った感じはなかった」と指導の場を探している中でタイミング良く新チーム発足の話が舞い込み、就任が決まった。 チームのメインスポンサーは、岩見沢市内に本社を置く運送会社の「トッキュウ」。約1億円の初期投資で専用の室内練習場などが整備されるなど、手厚いサポートを受けて1年目のシーズンに臨む。チーム名のブルーローズには「奇跡」などの花言葉がある。遠田監督は「まずはクラブ選手権で日本一。高校、大学だけじゃない、社会人野球も盛り上げたい」。背番号は中日時代に指導を受けた故・星野仙一監督と同じ「77」。闘将に負けない熱血指導で花言葉の通り、不可能を可能にしてみせる。 (島山 知房) ◆遠田 誠治(えんだ・せいじ)1964年5月11日、増毛町出身。59歳。北海高から新日鉄室蘭(現・日本製鉄室蘭シャークス)に進み、85年のドラフト会議で中日から6位指名を受けた。外野手として55試合に出場し、92年に現役引退。14年から札幌創成高の部長、16年から同校の監督を務め、19年ドラフト6位で中日に入団した竹内龍臣投手らを育てた。
報知新聞社