公共工事をめぐる官製談合事件で判決【岩手】
IAT岩手朝日テレビ
一関市の公共工事をめぐる官製談合事件の裁判で、盛岡地方裁判所は入札情報をもらしたとされる市職員の男に執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。 起訴状などによりますと一関市都市整備課課長補佐・金今進被告(61)は、おととし7月ごろから去年6月ごろまでの間に、市が発注した3件の公共工事の入札情報を市内の競合する2つの業者に漏らしたとして官製談合防止法違反などの罪に問われています。 3日の判決公判で盛岡地方裁判所の中島真一郎裁判長は、「競合する2者に設計金額を教示することで、事業者間の対立をあおった」と指摘。 さらに「責任がある立場にも関わらず犯行に及んだ」「やむにやまれぬ事情があったとはいい難い」としたうえで罪を認め反省していることなどから、懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。 また入札情報の教示を受けたとして公契約関係競売入札妨害の罪に問われている一関市の建設関連会社の元代表取締役・千葉登美夫被告(72)に懲役10カ月・執行猶予3年、同じく元役員の千葉里美被告(47)には懲役1年・執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。 一連の事件をめぐっては、別の談合事件に関与した一関市の元上下水道部次長がすでに有罪判決を受けています。