【雪上走行インプレ】ヤマハ「トリシティ125」高い安定感こそLMWテクノロジーが秘めた真の実力だ!
フロント2輪がもたらす安定感は絶大だった!
ボクが住む横浜では雪が積もるのは数年に1回あるかないか。そこで小さな原付を引っ張り出しジタバタと足をつきながら走るのはかなり楽しい。でもこれだけの積雪の中を走るのは初めてだから正直ちょっとビビってるけど、1台がトリシティなので気持ちが少し楽になっているのは確かだ。というのも過去に雨の中で試乗し、抜群の安定感があるのを知っているからだ。しかも3輪にチェーンを装着するという心強い仕様。 【写真はこちら】「トリシティ125」の雪上走行シーン 恐る恐るアクセルを開けると「おおっ、ちゃんとリアタイヤがグリップして前に進む! チェーンすげぇ!」、前輪のグリップ感もしっかり伝わってきて頼もしい。さすが荒れた路面に強いLMWテクノロジーだ。積もった雪をグリグリとかき分けて進む。「予想どおりフロント2輪は安心。これなら雪道も恐れることはないぜ!」と思ったのも束の間。曲がるときに寝かせるとちょっと怖いのだ。チェーンは進行方向へのトラクションはかかりやすいが、横方向はそれほどでもない。そのため曲がるときは寝かせずハンドルで前輪を操舵したほうがいいのだ。ならばフロント2輪の方が安心か? 確かにそうだ。ただしグリップしている間は…である。 見てのとおりトリシティは重心が前にある。そのため一度グリップが抜けると重いフロントが一気に外側に持っていかれてリカバリーが難しい。だからフロント2輪であってもグリップが低下するカーブは少し怖く感じるのだ。しかし、それにさえ注意して操作すれば想像以上に走ることが体感できたぞ!
横田和彦