ヘンダーソンに続いてベンゼマもサウジアラビア脱出を図る
さて、大ベテランがサウジアラビア脱出を画策している。カリム・ベンゼマだ。36歳のストライカーはアル・イテハドに馴染めず、全体練習に姿を見せないケースもしばしばあった、と報じられている。
ベンゼマの脱出に関しては、いまのところ憶測の域を出ない。しかし、エージェントが複数のクラブに接触したとの噂が飛び交い、最後の花道としてプレミアリーグが有力視されている。
「ラスムス・ホイルンドの成長を促す意味でも、ベンゼマは最高の教科書になる。マンチェスター・ユナイテッドは是が非でも獲得すべきだ」
古巣の不振を憂えるリオ・ファーディナンドが切望しても、かつての盟主は冬の補強を見送り、夏に “開腹手術” を決行する公算が大きい。
FWの人材不足が指摘されるチェルシーは、基本的に25歳以上の選手を獲得しない。ベンゼマは36歳だ。『PSR』(Profit and Sustainability Rules=収益性と持続可能性に関するルール)を回避するためにも、今冬の市場は静観が最善策だ。
マンチェスター・シティの構想に大ベテランが含まれる可能性は皆無に等しく、トッテナムの周辺にKARIM BENZEMAの名前は見当たらない。
ただ、アル・イテファクとの契約を解除したヘンダーソンと異なり、ベンゼマはローン移籍も検討しているという。したがって、ユナイテッドやチェルシーにも交渉する余地は残されているはずだ。ストーリーが急展開するかもしれない。
イングランドの移籍市場は2月1日23時まで開かれている。ベンゼマはサウジアラビアから脱出できるのだろうか。意に反して、残留を選ぶしかないのか。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹