学校でも広がる「投資教育」の波、恩恵を受けそうな3銘柄
共立女子中学高等学校を訪れると、通常とは異なる趣きの授業が展開されていました(写真:記者撮影)
『会社四季報』『会社四季報オンライン』『会社四季報プロ500』の各編集長と、会社四季報を30年以上にわたり編集・執筆してきた伝説の編集長。合計4人の編集長を中心に、“ここだけの話”をつぶやく連載です。 編集長が気になった銘柄や注目のニュース、はたまた編集にまつわるこぼれ話など、ざっくばらんに語ります。本日は『会社四季報オンライン』編集長の猪澤が注目する銘柄を挙げます。クリスマス気分がまだ冷めやらない昨年12月26日。私は東京都千代田区にある共立女子中学高等学校を訪ねました。 1号館3階の教室に入ると、数学担当の鈴野一高教諭が「儲かってますか?」「損切りしたの? 戻すかな?」と、生徒に声をかけながら教室内を回っています。前方の投影資料には「一昨日買った株価は本日9時くらいから動き始めます。どうなるか楽しみですよね」との文字。普通の中学・高校の教室と何やら雰囲気が異なります。 「ごきげんよう」 10時40分に2限開始のチャイムがなると、授業が始まりました。 「2020年12月にファイザーの新型コロナワクチンが承認されたというニュースがありました。その日を境に、ファイザーの株価は急上昇? 大暴落? どっち?」 鈴野教諭の質問に、株取引のデモトレードアプリがインストールされたタブレット端末を操作しながら、生徒たちが教室の各所から声を上げます。 「実は、承認をきっかけに株価は急落してしまいました」 「え~」 回答を聞くと、再び教室の各所から黄色い声が上がります。しかし、株価は期待で上がり、事実で下がるという説明を聞くと、生徒たちは「あ~」と納得の声。その後も授業は「投資と投機の違い」「複利計算」「プロスペクト理論」「外貨預金とFX」「損益通算」などと続き、2コマ続きの授業はあっという間に終了しました。
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猪澤 顕明