【高校野球】青森山田のサヨナラ男・伊藤英司がまた劇打…「伊藤の持っているものに賭けたい」兜森監督の期待に応えた
◇春季高校野球青森県大会 ▽準決勝 青森山田2×―1八戸工大一(25日・青森県営) 東北6県で準決勝が行われ、勝利校が東北大会(6月14~18日・宮城)出場を決めた。青森は青森山田が八戸工大一に2―1のサヨナラ勝ち。今春のセンバツ1回戦(対京都国際)でサヨナラ打を放った伊藤英司内野手(2年)が再び決めた。 フラフラと上がった打球は前進守備の内野の頭を越し、風に押し戻されて左前に落ちた。1―1の9回1死満塁、代打で登場した青森山田のサヨナラ男・伊藤英が、また決めた。プロ注目の八戸工大一・金渕光希投手(3年)から勝利をもぎ取り「ラッキーでした。走っている途中に、もしかしたら落ちるかなと思いました」と照れ笑いを浮かべた。チームメートからは「やっぱ、持ってるな」と感謝された。 8強に進んだ今春のセンバツ1回戦では、今回と同じ9回に同じ左前打を放ちサヨナラ勝ち。再現を望むベンチでは「伊藤でいきましょう!」と代打に推す声が飛び交っていた。その盛り上がりを見た兜森崇朗監督が「伊藤の持っているものに賭けたい」と決断し、東北切符をたぐり寄せた。 二塁のレギュラーとして躍動した甲子園は「会場の広さ、人の数…。一つ一つの動きを見られているようでした」と振り返る。だから、絶好機でも「それに比べたら緊張はしませんでした」と度胸がついた。4月に右手を負傷して2週間ほど離脱したものの、ほぼ毎日ウェートトレーニングを続けてパワーアップ。大事を取ってこの日はベンチスタートだったが、ここぞで結果を出した。 センバツに出場した八戸学院光星を準々決勝で下した難敵に競り勝ち、2年ぶり13度目の春制覇に王手。経験豊富なラッキーボーイは「今度はちゃんとしたヒットを打てるように頑張ります」と誓った。 (岩崎 敦) 〇…弘前学院聖愛は弘前に5-4。2点差を追いついた6回2死満塁、内山瑛太中堅手(3年)が左前へ決勝打。3回の適時打と合わせ2安打2打点でチームを救った。カウント3―1で押し出しの可能性があっただけに「(ストライクを)入れてくると思って真っすぐを狙っていました」と胸を張った。26日の決勝は青森山田と対戦。「相手が力は上だけど、気の緩みにつけ込んでいけば勝機はあります」と力を込めた。
報知新聞社