5歳下の妻がいると年金が「総額200万円」も増加!? 年の差夫婦が知っておきたい「加給年金」について、金額や支給要件を解説
現在年金を受給している人も、これから受給する人も、できるだけ多くの金額をもらいたいと考えるものでしょう。年金には家族手当ともいえる「加給年金」という制度があり、場合によっては総額で200万円も受給金額を増やすことが可能です。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説 ただし、「加給年金」は申請しなければ支給されません。本記事を参考に、受け取れる年金はしっかりと申請するようにしましょう。
加給年金とは
加給年金とは、年金の家族手当ともいわれる制度です。 厚生年金保険に20年以上加入している人が、65歳到達時点で、その人に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合や、18歳到達年度末日までの子(障害等級1級・2級の場合は20歳未満)がいるときに加算されます。なお、配偶者または子どもの収入は年収850万円未満または所得が655万5000円未満である必要があります。
加給年金額
加給年金でもらえる年間の金額は図表1のとおりです。 図表1
日本年金機構 加給年金額と振替加算を基に作成 なお、配偶者については老齢厚生年金を受けている人の生年月日に応じて、3万3800円~16万8800円が特別加算されます。 例えば、昭和18年4月2日以後に生まれ、条件を満たして配偶者の加給年金を受け取る場合、特別加算と通常の加給年金額を合わせ、39万7500円を年間で受け取ることができます。
夫婦の年齢差による加給年金の金額
それでは具体的に、加給年金として合計でどれくらいのお金をもらえるのか計算していきましょう。今回は、子どもは要件を満たさず、夫が妻の生計を維持し、夫が妻より3歳・5歳・10歳年上だった場合について見ていきます(妻の生年月日は昭和18年4月2日以後)。 夫が妻より3歳年上だった場合、3年間毎年39万7500円がもらえますので、総額で119万2500円が受け取れます。同じように、5歳年上の場合は198万7500円、10歳年上の場合は397万5000円が加給年金として受け取れる金額です。