米10州で中絶の権利巡る住民投票、フロリダなど3州否決 最高裁判決後で初
[5日 ロイター] - 米国で5日の大統領選・議会選に合わせ、中絶の権利を巡る住民投票が10州で実施され、フロリダ、ネブラスカ、サウスダコタの3州で否決される見通しとなった。2022年に連邦最高裁が中絶の権利を保障する判決を覆して以降、中絶の権利を巡る住民投票が否決されるのは初めて。 10州は、フロリダ、アリゾナ、ネバダ、ミズーリ、モンタナ、コロラド、サウスダコタ、ネブラスカ、ニューヨーク、メリーランド各州。 フロリダ州では、中絶の権利を保障するため州法を改正するかが問われた。エジソン・リサーチによると、95%開票時点で中絶の権利保障への賛成票は57%で可決に必要な60%に届かなかった。これにより、同州で5月に施行した妊娠6週目以降の中絶を原則禁止する法律は引き続き有効となる。 ネブラスカ州では、現行の中絶禁止法への支持の有無と、州法に中絶にアクセスする権利を追加するかという相反する2つが投票にかけられ、APによると、現行法が支持され、州法修正は否決された。 サウスダコタ州では、中絶権を保障するための州法改正案が否決されたとAPが予測した。 アリゾナ、ミズーリ、ネバダ、コロラド、ニューヨーク、メリーランド各州についてはエジソン・リサーチが中絶の権利を認める形の判断が下されたと予測した。 ミズーリ州では中絶が全面的に禁止されている。住民投票の結果を受け、現行の法律が自動的に無効になるわけではないが、中絶支持派は法廷闘争で勝利できると予想している。