同棲を始めたという友人。「安い単身者向けのアパート」に勝手に2人で住んでいるようですが、問題ないのでしょうか…?「カップル向けの物件」だと家賃は「1.6~2.3倍程度」もするそうです。
家賃の安い単身者向けのアパートに、オーナーに許可を得ず勝手に同棲をはじめてしまっている方もいるかもしれません。カップル向けの賃貸物件は、単身者向けのアパートに比べて家賃が高く、毎月の支出が大きくなります。そのため、単身者向けのアパートで同棲をするカップルもいるようです。 しかし、単身者向けの賃貸物件には「2人入居不可」と契約で定められているケースがあることをご存じでしょうか。契約内容と入居人数に相違があれば「賃貸借契約違反」に該当する可能性があります。 この記事では、賃貸借契約をはじめ、同棲可能な物件の家賃相場について解説します。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
「2人入居不可」の物件に勝手に同棲することは「賃貸借契約違反」
2人入居不可とは「同棲禁止条項」の一つです。賃貸借契約書に「2人入居不可」と記載されている場合、単身者以外の入居はできないでしょう。 単身者向けの賃貸物件で同棲を勝手に始めてしまうと、家主もしくは管理会社から「賃貸借契約に違反している」と見なされることがあります。警告を受けたのにもかかわらず、単身者向けの賃貸物件で同棲を続けてしまうと、賃貸借契約の更新を断られるおそれもあるのです。 民法第594条には「借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない。」と定められています。賃貸借契約の定めに従わず勝手に「2人入居」した場合は、家主や管理会社は賃貸借契約の解除ができる可能性が高いでしょう。 賃貸契約が解除されると、強制的に退去させられることになります。賃貸借契約が解除されなくても、追加の家賃や共益費が発生するケースも見受けられます。 単身者向けの賃貸物件では、家主もしくは管理会社から同棲の許可を得るのは難しいかもしれません。同棲を検討しているのであれば、カップル向けの物件を事前に検討しましょう。
「無断同棲」がダメな理由は? たまの「お泊まり」なら大丈夫?
賃貸借契約書に「2人入居不可」と記載されている賃貸物件は、契約者以外の入居は認められていません。単身者向けの賃貸物件は「2人入居不可」と定められているケースが多い傾向にあるようです。 2人以上での入居は、単身世帯に比べて物件の劣化が早く、騒音トラブルが発生することもあります。基本的に、単身者向けの賃貸物件は第三者の入居を禁止しているとはいえ、1~2日ほど恋人や友人が宿泊する際は、黙認されることが多いでしょう。 しかし、長期間にわたって入居者が増えるような場合は、家主もしくは管理会社へ事前に報告したうえで、判断を仰がなければなりません。 多くの賃貸物件は、契約者が火災保険に加入することを入居条件の一つとしています。火災保険は、賃貸の契約者以外に適用されず、同居を報告していない人が賃貸物件で起こした損害には適用されません。 大きなトラブルを防ぐには、まず賃貸借契約書の確認が必要です。2人入居不可と記載されていない場合は、家主もしくは管理会社へ問い合わせてみましょう。