オリックス・宮城大弥、今季初完投勝利「中継ぎの先輩方が『頑張れよ』っていう圧をかけてきてくれたので」チームは5割復帰
(パ・リーグ、ソフトバンク1-3オリックス、6回戦、ソフトバンク3勝2敗1分、21日、ペイペイD)27個目のアウトを奪い、勢いよく左拳を握った。オリックス・宮城大弥投手(22)が開幕戦で土をつけられたソフトバンクに、チーム今季初の完投星。リベンジを果たし、充実の笑みを浮かべた。 【写真】ドジャース・山本由伸らとボクシングの試合を観戦するオリックス・宮城大弥 「感覚は良かった。しっかり打者と勝負できているところが(好投に)つながったかな」 3―1の九回に最大のピンチを招く。2死一、三塁で四回にソロアーチを許した近藤を打席に迎えたが、切れのあるスライダーで空振り三振に仕留めた。118球、5安打1失点で2勝目を挙げ、今季最多の11奪三振を記録。3月29日の開幕戦(京セラ)では七回途中3失点で白星を献上した鷹打線に、敵地での再戦でやり返した。 引き分けに終わった20日は救援7投手が登板。6連戦の最終戦で、ブルペンに負担をかけられない状況で左腕がチームを救った。「中継ぎの先輩方が『頑張れよ』っていう圧をかけてきてくれたので。実行できてよかった」とうなずけば、中嶋監督も「よく投げた」とねぎらった。 野球にストイックな生活を送る宮城にとって週に一度の自分へのご褒美がささやかな幸せだ。今年から本格的に自炊を開始。今までは好きなものばかり食べていたが、油ものを避けるなど栄養バランスを意識している。そんな日々でも登板後にだけ、大好きなアイスクリームを食べる。「投げた後は甘い物が食べたくなっちゃう。リラックスです」。快投で勝利を呼び込んだこの日の味は格別だったに違いない。 「コンディションを整えながら長いイニング投げられるようにしたい」 リーグ4連覇を狙うチームは再び勝率を5割に戻し、3位タイに浮上。新エース候補の宮城がご褒美アイスをエネルギーに貯金を積み重ねていく。(織原祥平)