西田敏行さん

　ドラマや映画、歌手としても活躍した俳優の西田敏行さんが亡くなったことが17日、分かった。76歳だった。東京都内の自宅で倒れているのが見つかり、死亡が確認された。「池中玄太80キロ」などのドラマや、映画で演じた女衒役、楽曲「もしもピアノが弾けたなら」をヒットさせるなど、昭和から令和にわたって幅広く活躍した名優がまた一人、この世を去った。 【写真】浅田美代子にキスされる西田敏行さん 　17日午後0時20分ごろ、西田さんが自宅で倒れているのが見つかり、家族が119番した。警察が駆け付けた後、死亡が確認された。病死とみられる。 　西田さんは福島県郡山市出身。明治大を中退して役者の道へ進んだ。劇団を経て1967年にテレビ俳優デビュー。不遇の日々も経て、70年代後半に放送された「三男三女婿一匹」（TBS系）などで注目俳優に。「西遊記」や「池中玄太80キロ」（ともに日本テレビ系）、NHK大河ドラマ「おんな太閤記」で演じた豊臣秀吉役などでスターの座へ駆け上がった。 　映画でも代表作となった「釣りバカ日誌」シリーズや、「寒椿」の女衒役で見せた凄みある演技でインパクトを与えた。主演した「釣りバカ――」では、出世より釣りを愛する万年平社員の「ハマちゃん」を演じ、「男はつらいよ」の後を継ぐ形で国民的な人気シリーズに成長させた。 　 　歌っては81年に発売した「もしもピアノが弾けたなら」が大ヒット。やさしい歌いぶりが役者とは違った一面をのぞかせた。またバラエティー番組「探偵！ナイトスクープ」（朝日放送）では2代目局長を2001～19年に務め、お茶の間の人気者でもあった。 　大河ドラマは主役を務めた「翔ぶが如く」「八大将軍吉宗」「葵　徳川三代」など出演多数。ほかに人気ドラマ「ドクターX～外科医・大門未知子～」シリーズなどでも人気を呼んだ。今年1月期にはTBS系日曜劇場「さよならマエストロ～父と私のアパッシオナート～」に出演していた。