Aマッソ加納、初の連ドラ単独オリジナル脚本 バカリズムの存在は「バリバリ意識してます(笑)」
「伏線とか無理だ」と思って特技を探究
お笑いコンビ・Aマッソの加納愛子が、4月4日にスタートする中京テレビのドラマ『スナック女子にハイボールを』(毎週木曜25:04~ ※中京ローカル)で、初の連続テレビドラマ単独オリジナル脚本に挑んでいる。 【写真】ハイボールグラスを掲げるAマッソ加納 これまでエッセイや小説などで文才を発揮してきたが、今回は「自分の遅筆にビビってます」と弱音も。それでも、スナックを舞台にした常連客を巻き込むシチュエーションコメディで、世代の異なるたくさんの登場人物を描くことによって、コミュニケーションの面白さや可能性をセリフに込めた――。 ■自分自身に向き合う形にも ――今回のオファーを受けた際の心境から教えてください。 ちょっと私の務まるのかな…という気持ちでした。今まではコンビで2人しか動かしてこなかったところを、たくさんの出演者の方のセリフを書かせていただくということで不安のほうが大きかったんですけど、コメディは一応本業ですので、自分の良さも生かしながら書き進めてきました。 ――ドラマ脚本という仕事は、実際に執筆してみていかがですか? 今までは自分と相方の当て書きしかしてこなかったところを、キャストの皆さんが決まるところで新しいカラーを載せていただき、そこに演出が加わってというので、一つのもの作りをたくさんのプロフェッショナルとやることの楽しさを感じています。その中で、気づかなかった自分の特徴なども教えていただいたりして、自分自身に向き合う形にもなっているので、すごくありがたい機会だなと思います。 ――普段のネタを書くのとドラマとの違いは、どのように感じていますか? ネタはスベるかウケるしかジャッジがないですけど、ドラマは見た人がそれぞれの感想を持ち帰っていただけるというところが、面白いなと思います。 ――ドラマの脚本執筆が、本業のネタ作りに生きそうなことはありますか? 普段のコントもあんまり憑依型ではなくて、あいつ(むらきゃみ)が言いそうな言葉とか私が言いそうなことをベースに書いてるんですけど、他の目線から台本を書くことによって、「意外とこういう人もやっていいのかな」とか思って、投影できるようになってきました。 ――ネタの幅が広がるかもしれないですね。 そうなったらいいなと思いますね。 ■自分が愛せない主人公を書いてみたい ――近年はバカリズムさんを筆頭に芸人の脚本家さんがたくさん活躍されていますが、やはり意識されますか? 完全にしてます(笑)。今年35歳なんですけど、バカリズムさんのWikipedia見て、「35歳で何してたんやろ? もう短編始めてるな」とか思って、バリバリ意識してます(笑) ――作品も、意識してご覧になるのでしょうか。 バカリズムさんに関しては、もう普通に作品のファンなので、皆さんと同じように楽しんで見て、「あ、伏線とか無理だ」って思ったら、自分の特技を見つけていくという感じです。基本のアイデンティティを探す意味でも勉強させていただいてます。 ――今後、どういう作品を書いていきたいですか? 嫌なやつ書きたいっすね(笑)。書いてるとどうしてもいい人にしたくなるんですけど、自分が全然愛せない主人公とか、書いてみたいです。 ――脚本家としての目標を掲げると、何でしょうか? バズりたいっす(笑) ――エゴサはされるのですか? 今まではしなかったんですけど、これからし始めようかなと思ってます(笑)