【厚生年金】ひとりで「年間300万円(月額25万円)」を受給する羨ましい人はどのくらいいる?
年金を月額25万円もらうための現役時代の年収
では次に、以下の条件で厚生年金を実際に月額25万円もらうために、現役会社員時代の年収別に年金受給額の目安をシミュレーションしてみます。 ・1970年生まれ ・配偶者 無し ・22歳~64歳まで会社員として勤務 ・65歳から年金受給開始 上図からも分かるように、年金で年間300万円を受け取るためには、平均年収が約960万円必要となります。これは驚くべき結果です。 さらに、この金額から税金や社会保険料が差し引かれるため、実際の手取りはさらに少なくなります。現役時代の年収と比較すると、受給される年金額がいかに低いかが改めて浮き彫りとなっています。
年金額を増やすために
将来の年金受給額を増やすためには、いくつかの対策があります。まず、なるべく長く働くことが重要です。 長期間働くことで、年金保険料の納付期間が延び、受給額も増加します。特に厚生年金に加入している場合、働く年数が長ければ長いほど年金額が積み上がります。 また、働くことで現役収入も維持でき、資産形成にもつながります。 次に、年金受取開始年齢を66歳以上に繰り下げることも有効です。これは自分の健康状態や資産状況に応じて計画的に選ぶことが求められます。 そして、資産運用をすることで年金以外の収入源を確保し、老後の経済的な安定を図ることも大切です。現役時代から投資や貯蓄を通じて長期的に資産形成を進めていきたいですね。
まとめにかえて
年間300万円の年金は魅力的に感じるかもしれませんが、現役時代に相当高い年収がない限り、この金額を受け取るのは難しく、現実的な選択肢ではないことが分かります。だからこそ、将来に向けた対策が重要です。早期からの資産運用や働く年数の延長、年金受給開始年齢の繰り下げといった計画的な準備が、安定した老後を迎えるために不可欠です。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」 ・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・株式会社NTTデータエービック「公的年金受給額シミュレーション」
石川 美香