役割終えた母牛を再肥育、価値高めて販売 愛媛のゆうぼく「畜産業の可能性広げたい」
再肥育の取り組みは昨年3月、高知県のブランド和牛「土佐あかうし」を産む役割を担った母牛1頭を買い付けて開始した。岡崎さんによると、母牛は太っていると出産に影響が出るため、摂取カロリーが制限されている。牧場に来た当初はやせ気味だった体を、半年間かけて肉付きを良くした。味は高評価で「利益が確保できる肉に仕上がる」と手応えを得た。今年2月には新たに大分県から黒毛和牛2頭を導入した。 母牛は通常の肉用牛に比べて肥育期間が短い分、高騰する飼料代の抑制や、肥育中に事故死するリスクの低減が見込まれる。取り組みが軌道に乗れば、ゆうぼくがより高い価格で母牛を入札でき、育てた農家の収入増も期待できる。岡崎さんは「母牛には価値ある肉としての可能性が秘められている。持続的な畜産業につなげたい」と話した。