【POG】ルージュルリアン既走馬相手でも期待十分 異父兄はアスクビクターモア(栗東発)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。 先月24日のすみれS(芝2200m)はセラフィックコールの半弟サンライズアース(牡、石坂)が、後方追走から向正面で早めにまくって先頭に立つと、そのまま押し切ってデビュー2連勝。レースを振り返って、師は「思ったよりも後ろからの競馬になりましたが、M・デムーロ騎手がうまく乗ってくれました。パワーとスタミナが豊富で、それをうまく生かしてくれました」と好騎乗を褒めたたえた。次走は皐月賞(4月14日・中山、芝2000m)を予定。「スタミナがあって、長い距離が向いています。皐月賞でもいい競馬をして、ダービー(5月26日・東京、芝2400m)にいい形で向かえれば」とコメントした。 道悪で行われた先月25日のマーガレットS(芝1200m)は2番手のナナオ(牝、小栗)が、逃げたピューロマジックを残り100mでかわしてV。昨年10月のもみじSに続く、オープン2勝目を挙げた。師は「センスがいいですね。この馬場は半信半疑でしたが、まだ余裕があって、もっと伸びそうな感じがありました。ピッチ走法で小さな爪。それで、こういう馬場でも上手に走ってくれたのだと思います。強かったです」と愛馬の勝ちっぷりに目を細めた。次走は葵S(5月25日・京都、芝1200m)を予定。「橘S(5月5日・京都、芝1400m)は斤量を背負うので、直行することに決めました。馬体はもう少し増えてもいいくらい。これからの成長が楽しみです」と、さらなる活躍を期待した。 中村厩舎で次週予定の3頭。フィリーズレビュー(10日・阪神、芝1400m)に団野Jで予定するロゼフレア(牝)について、師は「ひと息入れて、ここを目標に仕上がりは上々です。切れるタイプではなく、全体的にペースは流れてくれた方がいいですね。前走(紅梅S4着)よりも頭数は増えると思いますので、もう少し速くなりそう。改めて期待しています」と同じ舞台で勝った2走前の再現を狙う。 同レースにM・デムーロJで予定するセシリエプラージュ(牝)に関しては「前走は内から抜け出す勢い。メドが立つ走りができました。いい脚を使える距離がそれほど長くないので、脚の使いどころひとつだと思います」と分析する。 ゆきやなぎ賞(9日・阪神、芝2400m)には、京成杯4着のハヤテノフクノスケ(牡)が武豊Jとの新コンビで予定。師は「ここまで順調にこられていますし、1週前の動きも良かったです。初めての距離になりますが、長い方が合っていると思います。楽しみです」と進化した走りに期待を寄せた。 9日阪神の未勝利戦(芝1600m)では菊花賞馬アスクビクターモアの異父妹ルージュルリアン(牝、藤原、父キズナ、母カルティカ)が初陣を迎える。田代助手は「(栗東CWでの)1週前追い切りで、しまい1F11秒5。動いたね。まだ緩さは残っているが、いいものを持っている馬で既走馬が相手でも楽しみ」と期待十分の様子。注目したい。(馬サブロー栗東支局・塩手)