中国人民銀、国債を市場で売却か-記録的な値上がり抑制で
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は1日、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)から国債を借り入れると発表した。国債値上がりを落ち着かせるため、国債の売却を検討している兆しだ。
声明によれば、債券市場の安定的な運営を維持するため、人民銀は一部のプライマリーディーラーから国債を借り入れることを決めた。この決定は、現在の市場状況を「注意深く観察、見極めた」上で下されたという。人民銀は5月、国債売却の可能性を示唆していた。
人民銀がプライマリーディーラーもしくは大手銀行から国債を借り入れ、市場に売却することを検討しているとの推測が一部で浮上していたが、世界の主要中銀ではそうした前例はほとんどない。
この発表を受け、同日の本土市場では指標の10年債が値下がりに転じ、利回りが2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.22%となった。先に一時2.18%と、ブルームバーグが2002年にデータ収集を開始して以来最も低い水準で取引を終える方向となっていた。
国内経済に悲観的な見方が広がり、さらなる景気刺激策が期待される中で、投資家が国債買いが続き、20年債の利回りも、数カ月にわたり歴史的な低水準で推移している。
原題:PBOC Signals Possible Government Bond Sales to Cool Market Rally、China’s 10-Year Yield Falls to Record as Economic Gloom Deepens(抜粋)
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