<日本S速報>広島が重盗と一発攻勢で大谷攻略に成功して先勝!
プロ野球の日本シリーズが22日、時折、雨が降る悪天候のマツダスタジアムで開幕。広島は、リアル二刀流の「8番・投手」で先発した日ハムの大谷翔平(22)から、ダブルスチールで先取点を奪うと、4回に松山竜平(31)、ブラッド・エルドレッド(36)の一発攻勢で追加点を挙げ攻略に成功した。大谷は6回を投げ5安打11奪三振3失点だった。一方、広島の先発のクリス・ジョンソン(32)は7回途中まで1失点に抑える力投、今村猛(25)、ジェイ・ジャクソン(28)、中崎翔太(24)の必勝リレーに、打線の援護も手伝って5-1の快勝。カープが短期決戦で重要な初戦を取った。
大谷を攻略できなければシリーズに勝機はない。広島の緒方監督は、試合前「日ハムは大谷一人をマークしていて勝てる相手じゃない」と語ったが、そのコメントを裏返すと、大谷への意識が見てとれた。 カープ打線は2回、足で先取点を奪う。 先頭の鈴木誠也が四球で歩き、一死から安部がスライダーを捉えて、一、二塁間を破り、一、三塁の先制機をつかむ。ここで石原は、初球にセーフティスクイズ。ファウルになって失敗したが、カウント2-1から、再度、セーフティスクイズを仕掛け、またしてもファウル。結局、三振に倒れるが、このとき広島は得意の機動力で攻めた。 一塁走者の安部がスタート、石原の三振を確認すると、一、二塁間でストップ。大野があわてて二塁へ送球する隙を狙って、三塁走者の鈴木が、迷わず本塁を陥れたのだ。大野の送球が、ワンバウンドになり、カバーも遅れていたところから見ると(ショートの中島は飛びついてキャッチしていた)、大谷にカットさせたかったのかもしれないが、そのミスにカープがダブルスチールでつけこんだ。 “足攻”の次は一発攻勢である。 3年前の交流戦で大谷から本塁打を放ち、ストレートに強いという相性の良さを買われ“大谷対策”で4番に抜擢された松山が、4回、カウント2-0から“置きに来たストレート”を見逃さずにライトスタンドへ低い弾道で追撃のホームラン。「速さに振り負けないように力強いスイングができた。最高のバッティングができた」。一死から、続くは、エルドレッド。打球は、バックスクリーン右へ。エルドレッドも、2年前の交流戦で大谷からホームランを打った実績があった。 「センター中心に打ち返すことを心がけた。ストレートをいいポイントで打つことができたね」 いずれもストレートをジャストミートしてのソロアーチだったが、1イニング2発で3-0とリードを広げて“超人”大谷を攻略してみせた。