仙台育英は中盤の経験者で勝負 立命館宇治は序盤に主力投入 神村学園はアンカーで逆転狙う/全国高校駅伝女子
明日12月24日に行われる全国高校駅伝(京都・たけびしスタジアム京都発着)のオーダーが12月23日発表された。 女子全58チームのオーダーをチェック! 女子(5区間21.0975km)の優勝候補はそれぞれの特色が出たオーダーとなった。 前々回覇者の仙台育英(宮城)は県大会の1区で19分07秒の区間新をマークしている細川あおい(2年)を1区に。前回に続き留学生のデイジー・ジェロップ(2年)が2区、長岡みさき(2年)が3区を務める。この2年生トリオで昨年と同様、トップを奪い逃げ切りを狙う。「それぞれ選手のストロングポイントを生かしたオーダーを組むことができた。4区終了時点で立命館宇治(京都)に15秒、留学生が控える神村学園(鹿児島)に1分10秒前後リードを奪いたい」と釜石慶太監督も力を込める。 11年ぶりの優勝を目指す地元・立命館宇治(京都)は、1区に前回3位と好走しているエースの山本釉未(3年)、2区に大西桃花(2年)と二枚看板を序盤に並べた。「ここまで大きな故障などもなく順調に練習を積んでこれたことが大きい。仙台育英に2区でリードを奪われても、15秒前後なら後半で巻き返せる。1時間7分前後の決着となると思うが、そのタイムを出すだけの力はついている」と荻野由信総監督も自信をのぞかせる。 2018年以来の頂点を狙う神村学園(鹿児島)は前回に引き続いて留学生のカリバ・カロライン(3年)をアンカーに起用。優勝を争うであろう「仙台育英、立命館宇治とは1分以内でアンカーにつなげれば逆転可能」と有川哲蔵監督。ポイントは2区に入ったルーキーの野口紗喜音。4区の予定だったというが、調子を上げており、3番目に長い区間への起用となった。1区の瀬戸口凜(1年)とのルーキーリレーで好位置につけて流れに乗れるか。 連覇を目指す長野東(長野)は前回1区4位と流れを作った名和夏乃子(3年)が今回もスタート区間を担い、2区にはルーキーの田畑陽菜が入った。アンカーには前回2区で区間7位と力走した窪田舞(2年)を起用。東日本女子駅伝などで好走していた真柴愛里(1年)がメンバーから外れたのがどう響くか。 前回6位の薫英女学院(大阪)は1区に前回2区を担ったエースの塚本夕藍(2年)を配置。2、3区に河村璃央、仁賀あかりの1年生コンビを務める。持ち前の総合力を生かしたタスキリレーでどこまで上位に迫れるか。 注目の1区は、3000mでインターハイ7位、国体少年Aでも3位に食い込んでいる大分東明(大分)・奥本菜瑠海(3年)、インターハイ3000m8位の北九州市立(福岡)・下森美咲のほか、日本陸連のダイヤモンドアスリートに認定されている浜松市立(静岡)澤田結弥(3年)が務める。立命館宇治・山本、仙台育英。細川らとともにトップ争いを展開するか。主導権を握るためにも、ここでしっかり流れを作っておきたい。 女子は今回が第35回の記念大会。都道府県代表47校に加え、11の地区代表が争う。スタートは12月24日、10時20分だ。 ※記事の一部に誤りがあり訂正しました。
花木 雫/月刊陸上競技