犯罪懸念も…避難所の「物資不足」状況は 能登半島地震発生から10日目
日テレNEWS NNN
能登半島地震の発生から、10日で10日目となります。石川県七尾市の観光地、一本杉通りから中継です。 夜になり、冷え込みもいっそう強くなっていて、午後11時現在の気温は0度と、肌を刺すような寒さとなっています。 通りには情緒ある古い建物が並んでいたのですが、その多くが倒壊してしまっている状況です。 およそ110人が過ごしている避難所です。避難されている方に「いま何が一番困っていますか?」と聞きますと、七尾市内のほぼ全域がいまだに断水が続いているということで、お風呂やトイレが使えない状態だということです。中には2024年になって、1度もお風呂に入れていないという方もいました。 一方で、食料というのは近くのコンビニが営業しているので、比較的手に入りやすい状況ですが、避難所の中に入ると、避難者の方は仕切りもない中で、薄いマットと座布団を重ねて、毛布1枚で過ごしている方が多くいました。夜を安心して過ごせる環境を整えられるような物資が必要だという印象です。 ーー感染症が心配されますが、避難所での感染対策は、どのような状況でしょうか? 高齢の方が多いということもあり、災害関連死につながりかねないということで、非常に注意を払っている様子でした。マスクは常時着用していて、トイレや入り口の所に消毒スプレーが置かれていますが、そういった物資が足りないとの声もありました。 ーー避難者のみなさんは、窃盗や空き巣といった「二次被害」をどのくらい身近に感じているんでしょうか? 二次被害というのは、皆さん非常に心配をされていまして、避難所の中には「不審者などに注意」と書かれた張り紙が掲示されていたり、警戒をしているようでした。 中には、毎日夜中の1時に起きて、自宅を見回っているという方もいて、防犯パトロールを増やしてほしいとの要望も聞かれました。 10日に話をうかがったみなさん、七尾市は珠洲や輪島と比べると「被害が少なかったから」と気丈に振る舞われていますが、お話を聞く中でポロリと涙をこぼしたり、ふと漏らす「いつまでこういった状況が続くんだろう」といった言葉の中に、これまでの10日間の我慢、疲労の蓄積というのを感じました。