阪神・門別 開幕ローテ諦めない 凱旋登板4回1失点 岡田監督「100%ない」→「それでも目指したい」
「オープン戦、日本ハム3-2阪神」(2日、札幌ドーム) 阪神・門別啓人投手(19)が地元・北海道で凱旋登板を果たし、応援に駆けつけた家族、恩師、友人らに勇姿を届けた。本調子ではない中でもしっかりまとめ、4回2安打4奪三振1失点とアピールに成功。岡田監督から「100%ない」と言われている開幕ローテ入りも諦めない考えを示した。 【写真】湯浅 2軍降格後初登板 雪の中でもアツアツ激投「最後はめっちゃ良かった」 「門別」の名前がコールされると、背番号30で埋め尽くされた一塁側内野席は大いに沸いた。幼い頃、観戦に訪れた札幌ドームでの登板に「うれしかったです」と門別。「門別啓人投手頑張れ!!」と書かれた横断幕には「ちょっとやりすぎかな」と苦笑いしながらも、温かい応援を感じながら、マウンドに立った。 「球もいいわけではなかった。一、二回はまあまあかなというのはあったんですけど、まだまだできるなと」 本調子ではなかった。それでも家族、恩師、友人、町の人たち…応援に駆けつけてくれたみんなの前で、情けない姿は見せまいと踏ん張った。初回は二つの三振も奪い、テンポよく三者凡退。しかし二回、先頭の水谷に四球。盗塁などで2死二塁から田宮に左前適時打を浴びて先制点を献上し、「もったいなかった」と悔やんだ。 ヤマ場は四回だった。先頭の今川に二塁打を浴びると、水谷には四球を献上。1死一、二塁のピンチを迎え、マウンドに内野陣が集まった。「全部構えたところには来ている」と声をかけられ、「追加点は絶対に与えない」とギアを上げた。浅間を外角直球で左飛に打ち取ると、江越はチェンジアップで左飛に。 「真っすぐもそうですし、スライダーが全然ストライクが入らなかった。全部決めにいく球になってしまった」と反省しながら、「その中でも三振は取れた」と手応えも。4回2安打1失点にまとめ、「しっかり抑えられた」とうなずいた。この日は右打者への内角攻めも判定が厳しく、「あそこを取ってもらえないのは悔しかった」と唇をかんだ。ただ、「しっかり攻められてはいたので、次の登板でも攻めていきたい」と前を向いた。 対戦を楽しみにしていた東海大札幌の先輩・今川には失点につながる二塁打を献上。「それが一番悔しいかもしれない」と話したが、「自分も楽しめましたし、今川さんも楽しそうだったので、うれしかったです」と笑顔も見せた。次回登板は12日か13日のロッテ戦(ZOZO)が濃厚。週の頭で回れば、先発6人にアクシデントが起こった際、開幕2カード目に入ることは可能だ。岡田監督は開幕ローテ入りを否定しているが、門別は決して諦めてはいない。 「開幕ローテはないと言われている中ですけど、それでも開幕ローテを目指したい。どんどん投げ続けてローテーションに入っていけたら」。道産子の本領発揮はまだまだここからだ。