出典：SBIアセットマネジメント

SBIアセットマネジメントは10月1日、新しい「SBI全世界高配当株式ファンド（年4回決算型）」を設定した。 これは日・米・欧・新興国を対象とした4つの高配当マザーファンドで構成される、今までにない“高配当株”版オルカン型ファンドだ。 SNSでは特に、0.055％という破格の安さの信託報酬率が話題になっている。 SBI系列の新しい投資信託として「SBI全世界高配当株式ファンド（年4回決算型）」が誕生した。9月の当初募集期間を経たあと、10月1日に設定されている。 日・米・欧・新興国を対象とした4つの高配当マザーファンドで構成される同投信は名前の通り、高配当を謳う。そして高配当株ファンドの割には信託報酬が低い点が特徴だ。 新NISAの成長投資枠に対応している本ファンド。リスクは気になるが、短期投資の場合はありかもしれない。詳細を見ていこう。

高配当株ファンドとは？

各社が提供する高配当株ファンドとはどういった商品なのだろうか。明確な定義は存在しないが、配当が高い株式を投資対象とした投資信託を表す。つまり、値上がり幅よりも配当金を期待する商品なのだ。 例えば、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「日経平均高配当利回り株ファンド」の場合、日経平均株価に採用される225銘柄のうち、予想配当利回りの大きい30銘柄が主な組み入れ銘柄となっている。三井住友FGやJT、本田技研工業、神戸製鋼所などが含まれるのだ。 あくまでも225採用銘柄なので、規模・歴史ともに名だたる企業である。上場したばかりの企業ではなく、経営も比較的安定しているため、高配当株とはいえグロース株のように必ずしもリスクが大きいわけではない。

信託報酬が大きい高配当株ファンド

指数連動型の投資信託とは異なり、高配当株ファンドは信託報酬が高めだ。海外なら「三井住友DS─北米高配当株ファンド（毎月決算型）」のように1%以上を超えるものが多い。参考までに「eMAXIS Slim 国内株式（日経平均）」といった日経平均連動型のインデックスファンドは0.1%台である。前述の「日経平均高配当利回り株ファンド」は0.7%だ。 そんななか、今回の「SBI全世界高配当株式ファンド（年4回決算型）」は信託報酬率が0.055％と破格の安さを誇る。SNSでは投資ファンを中心に報酬率の低さが注目を浴びた。 マザーファンドを利用した商品だが、それにしても低い報酬は特徴的である。おそらく、すでにベビーファンド向けに運用されているマザーファンドを活用するため、安さを実現できると考えられる。