リーグ戦1セットだけの出番から…久光スプリングスのタイ出身28歳ミドルが覚醒! ブロック得点でトップ走る【Vカップ】
ウオームアップエリアで新応援パフォーマンス
コートでの迫力満点なプレーとは対照的に、温厚な性格と人懐っこい笑顔でチームに溶け込んでいる。人柄の良さは東レ戦後のインタビューでもにじみ出ていた。勝利の感想を求められて「みんなが一本一本つないでくれて、大事な1勝になりました。スタッフに感謝したい」と口にした後、マイクを握り直して「大事なことを言い忘れていました。会場に足を運んでくださったファンの皆さんにパワーをいただきました」と一礼。さらにキッズインタビューアーの男児からの「僕が通っているチームではよく意見の食い違いが起きます。言い合いになったときにはどうすればいいですか?」との質問にも真摯(しんし)に対応。「イライラしたときは一歩引いて、頭を冷やしてからコミュニケーションを取ってください」と優しく語りかけた。 Vカップに入って、久光のウオームアップエリアでは新たな応援パフォーマンスが見られるようになった。カムランマークが得点するたびに、控え選手が手を合わせてお辞儀をしながら祝福。サポートに回っているセッターの栄絵里香(32)から、入団内定選手でミドルブロッカーの井上未唯奈(18)まで笑顔の連鎖で雰囲気を盛り上げている。チームビルディングに欠かせない一体感。「ほほ笑みの国」からカムランマークがもたらしたものは決して小さくない。 (西口憲一)
西日本新聞社