2012年不正アクセス事件の発生状況は
ポータルサイトなどに対する不正ログインが相次いでいます。2012年中のコンピュータを狙った不正アクセス事件の認知件数は1251件でした。不正アクセス事件の推移や手口はどうなっているのでしょうか。 警察庁発表の資料によると、2012年の不正アクセス禁止法違反事件の認知件数は1251件で、前年より362件増。そのうち海外からのアクセスは122件、国内からは987件でした(142件はアクセス元不明)。検挙件数は543件で前年より295件増、検挙人数は154人で前年より40人増えました。これは2000年の不正アクセス禁止法の施行以来、最多の人数です。 次に推移の状況を見てみましょう。認知件数を過去10年でみると、2009年まではずっと増加傾向で、2008年、2009年にはそれぞれ2289件、2795件と、昨年より高い水準でした。それ以降は減少に転じ、2011年には1000件を割り込みましたが、昨年再び増加した格好です。 不正アクセスの手口や特徴はどうでしょうか。2012年の発生状況でみると、不正アクセス後に行われた行為は、認知件数1251件のうち、オンラインゲーム・コミュニティサイトの不正操作が662件。ID・パスワードなどを入手した手口は、検挙件数543件のうち、利用権者らから聞き出したり、のぞき見によって入手したものが229件でした。 警察庁では、不正アクセスを防ぐための方策として、個人情報を安易に入力しない、簡単に推測できるようなパスワードを避ける、ID・パスワードの使い回しをしない、などを挙げています。