巨匠の設計した難コースでサッカー元日本代表の大久保嘉人さんが〝弾丸シュート〟 佐賀CCからゴルフ場巡り2ndステージ開幕
大久保嘉人のゴルフ場巡り~2ndステージ❶
サッカー元日本代表の大久保嘉人さん(41)が九州のゴルフ場を巡る企画は、装いを新たにセカンドステージに突入する。訪れたのは佐賀県みやき町の「佐賀カントリー倶楽部(CC)」。現役時代に何度も戦ったJ1サガン鳥栖のホームスタジアムの「駅前不動産スタジアム」からも近い思い出の地だ。スポーツタレントとして国内外を飛び回る大久保さんだが、そのたびに高まるのが地元九州への思い。ゴルフを通し、その愛を再び伝えていく。 (松田達也) ■【写真】鋭い視線でパットの行方を見つめる大久保さん 「何度も来たよね」。ゴルフ場へ向かう道で、希代のストライカーがつぶやいた。みやき町は、サガン鳥栖が本拠地を置く佐賀県鳥栖市に隣接する。かつて九州のJ1クラブは福岡、長崎、大分などが昇格と降格を繰り返した。その中で、鳥栖だけは2012年の初昇格からずっとJ1で戦い続けている。 今回、訪れた佐賀CCは九州の交通の要衝である鳥栖に近いため、九州から幅広くゴルファーが訪れる。そんな人気コースで、大久保さんが〝弾丸シュート〟を放った。6番ミドル(352ヤード)のティーショット。ドライバーを振り抜くと、乾いた打球音とともに、フェアウエー左の斜面を越え、左ドッグレッグのコースに沿って伸びていく。
「こんなに飛ばすとは…」
「これはいいんじゃない!」。大久保さんの会心の笑顔とともに、最短距離で突き進んだ一打はグリーンのすぐ手前まで届いた。推定330ヤードに迫るティーショットに、一緒にラウンドした佐賀CCの塚本量平さんも「こんなに飛ばすとは…」と目を丸くした。 佐賀CCの魅力は、日本を代表するゴルフ場設計家の井上誠一(1908~1981)の〝作品〟である点だ。2021年の東京五輪ゴルフ競技の会場となった「霞が関カンツリー倶楽部」西コースをはじめ、名門コースを手がけてきた。佐賀CCはティーグラウンドに立ってもグリーンが見えないコースが多い。ゆるやかな曲がりが視覚的な難しさを演出している。この設計も、井上氏ならでは。塚本さんは「『飽きのこないコースですね』と楽しんでくれるゴルファーが多いんです」と紹介してくれた。