＜中・D＞殊勲の決勝打を放った中日・田中は、ドアラに腕を掲げられ笑顔を見せる（撮影・椎名　航）

　◇セ・リーグ　中日3ー0DeNA（2024年6月30日　バンテリンD） 　立浪竜が、球団の黒歴史到達をギリギリで免れた。0―0の7回に田中の中前2点打などで3点を挙げ、連続2得点以下は10試合でストップ。56年の11試合の球団ワースト記録に並ぶ寸前で踏ん張り、連敗も3で止めた。 　「ここ最近1点しか取れていないのが続いて、本当に投手陣に負担をかけていた。何とか複数点を取りたいなと。まだ今日も3点なので、何とか投手を楽にする試合を野手陣でつくりたい」 　殊勲の田中が野手の総意を口にした。0―0の7回2死二、三塁、徳山の直球を中前へ。5試合続いていた1得点止まりの流れを絶ち、3点目となるカリステの左翼線適時二塁打を呼び込んだ。 　立浪監督は「打率は低いけど、非常に勝ちにつながる働きをしてくれる」と2年目の23歳を絶賛。カード初戦からカリステを4番にし、この日はロドリゲスを2カ月ぶりに1軍昇格させるなど窮状打破へ手は打ち続けている。「毎日、正念場のような戦いですけど、勝っていい雰囲気をどんどんつくっていきたい」と前を見据えた。　（山添　晴治）