卒業記念レースを制した１２５期・森田一郎（右）と１２６期・仲沢春香（左）

　「男子１２５期、女子１２６期卒業記念レース」（６日、伊東） 　卒業記念レースの最終日が６日、伊東温泉競輪場で行われた。男子１２５期決勝は森田一郎（２３）＝埼玉＝が最終２角インまくりで優勝。女子１２６期決勝は仲沢春香（２２）＝福井＝が最終２角４番手からまくって優勝した。１２５期７１人、１２６期１９人は８日に卒業式と選手登録を行う。５月３日から各地で行われるルーキーシリーズでデビューする。 　１２５期男子は森田が最終２角インまくりで優勝を飾った。埼玉勢の卒業記念チャンプは昨年の１２３期・荒川達郎に続き連覇。「昨年の荒川選手のレースを見て強いなと思っていた。本当に優勝できてうれしい」と表情を緩めた。 　一瞬の隙を逃さなかった。最終ホームでは内に包まれており、行き場がない状況だった。しかし２コーナーで一瞬空いた内へすかさず飛び込んで抜け出し、Ｖロードを駆け抜けた。「包まれてしまい正直キツいなという感じだった。でも最後まで諦めちゃいけないと思った」と振り返り「自分はケイリン歴が長いので、最後は自分の勘を信じようと思った。運良く内が空いてくれたので、腹をくくって飛び込んだ。そこからは残り距離も少ないし、全力で踏み切りました」とニッコリ。 　ここからは１２５期のチャンプとして注目されてデビューを迎え、４月からナショナルチームのＢチームへ参加予定。「競技との両立は一筋縄にはいかない。でも両方頑張っていきたい」と力強く宣言。デビュー後の抱負として「卒記ではまくり主体になってしまったけど、前々の競走でお客さんに貢献できるような走りをしたい。あとは地元の強い先輩の前で戦えるようになりたい」と気持ちを込めた。埼玉はもちろん関東を代表する自力選手として成長していくのが楽しみだ。 　ガールズは在所勝率ナンバーワンの仲沢が、最終４番手からまくり一撃。３連勝で卒業記念クイーンに輝いた。「素直にうれしい」と振り返った。高校から実業団までボート競技を続けたが、イップスに陥り辞めることを決意。高校の顧問の先生に引退報告をした時に、進められたのがガールズケイリンだった。「スポーツで勝負できる世界を諦められなかった」と活躍の場を変えたが勝負強さは健在だ。デビュー後は「意識されるかもしれないけど、自分のレースをできれば」と活躍を誓った。