【住之江ボート(ナイター)SGグランプリ】前田将太 悲願のSGVを達成
<22日・住之江ボート・最終日> ■ヒーロー ようやく悲願にたどり着いた。予選首位と戦線をリードした前田将太(36)=福岡・102期=が、インからコンマ09のトップSを決めて他艇の攻めを完全にシャットアウト。7回目の挑戦で、ついにSGウイナーの称号を手に入れた。「Sは全速だったかな。あまり覚えていない。でも、むちゃくちゃうれしい」。いつものクールな表情とは一変して相好を崩した。 【ボートレース獲得賞金ランキング(全体・女子)12月22日22時30分現在】 戦前から「主役はグランプリの人たち」と肩に力を入れず、自然体のスタンスを崩さなかったことが大仕事へつながった。「優勝戦も全く緊張しなかった。柄にもなく力を入れて走った秋口が全く良くなかったんで、自分は自然体で走ることが大事なんだなと分かった」。今までタイトルに届かなかった理由をおぼろげながらもつかんだことは、来年に歩く道を明るくしたのは間違いない。 このVで、喉から手が出るほどに欲しかったSGクラシック(来年3月、若松)の出場権を獲得。地元で迎える来年のSG開幕戦に駒を進めた。「今回はもう(狙いは)それだけでした。やっぱりグランプリの18人に入りたい。SGウイナーになったことよりも、来年のグランプリに出ることが大事なんで」 このVによって、同世代でしのぎを削ってきた岡崎恭裕、篠崎兄弟(元志、仁志)に肩を並べた意味は大きい。2025年は福岡のエースへと株を上げるためにも、グランプリというまだ見ぬ頂へ登ることを誓った。(森大輔)