接戦をモノにしたA東京、インサイドを支配したアルトゥーラス・グダイティス「チームの勝利だけを考え自分の長所を出す」
息詰まる大熱戦を勝利で収めたA東京
3月20日、群馬クレインサンダーズvsアルバルク東京がオープンハウスアリーナ太田にて開催された。 A東京は序盤、9連勝と勢いに乗る群馬のトレイ・ジョーンズやコー・フリッピンといったスピードがある選手に手を焼いた。ファストブレイクを許し開始2分でタイムアウトを取ったものの、群馬の速いオフェンスにリズムがつかめず、ハーフコートバスケでも失点を許す展開に。セカンドユニットになっても群馬の勢いを止められず、残り2分28秒にはこの試合最大となる16点のビハインドを背負った。安藤周人やアルトゥーラス・グダイティスがダンクを決めて流れを引き戻す兆しは見えたものの、大きく盛り返すことができずに20-31で第1クォーターを終えた。 出だしの悪さについて、デイニアス・アドマイティスヘッドコーチは「バイウィーク明けでゲーム感がつかめずに試合に入ってしまい、ビハインドを背負ってしまいました」と振り返った。第2クォーターに入るとA東京のセットプレーが機能し始めペースが落ちるようになると、ディフェンス強度も上がり、群馬にタフショットを打たせることに成功。インサイドをしっかり攻めてビハインドを一気に詰めていく。レオナルド・メインデルの4点プレーも決まり勢いに乗りかけたが、オフィシャルタイムアウト後にはケーレブ・ターズースキーやフリッピンに得点を許し、再びリードを広げられてしまう。それでもインサイドでアドバンテージを取ったA東京が食らいつき、47-51で前半を終える。 後半は出だしから得点が動かない緊張感のある展開となったものの、A東京がオフェンスリバウンドを獲得してセカンドチャンスポイントに繋げていくと、残り6分38秒にはグダイティスが速攻でのダンクを成功させてついに同点に追いつく。その後も群馬が得意とする速い展開を封じてハーフコートバスケに持ち込ませ、プレーメークを容易にさせないディフェンスが機能し、70-67と逆転して最終クォーターを迎える。 このままでは終われない群馬は辻直人がアタックからのバスケット・カウント、トランジションスリーを決めて再び逆転。それでもタイムアウトを取ったA東京はテーブス海の3ポイントシュートで反撃。その後、一進一退の攻防が最後まで続いたが、小酒部泰暉とライアン・ロシターが重要な場面で3ポイントシュートを成功させると、同点で迎えた残り3秒の場面でメインデルが決勝点を決め、89-87の熱戦に終止符を打った。