【実例紹介】暗号資産専業投資家「税金ゼロ」を目指す海外移住戦略…タイ移住から1ヵ月のクリプト投資家のケース
バンコク生活に向く人、向かない人
小峰:ところで、暗号資産投資をしている日本人はバンコクにいますか? Kさん:はい。バンコクに住んでいる数名の日本人暗号資産投資家と会っています。日本で暗号資産投資をすると税金が高いからバンコクに来ている、という点では共通していると思います。ただ、投資対象はさまざまで、本当にいろいろなタイプの方が来ていますね。 小峰:Kさんから見て、バンコクに移住するのに向いているのはどういう方でしょうか? Kさん:暗号資産投資専業の方は、バンコクに移住することで税金を節約できるので向いていると思います。そのうえで、日本語でインターネットを通じて情報収集するだけでも、いろいろな情報が出てくるので、自分が合っているなと感じたら、お勧めですね。 小峰:逆に、こういう方にはバンコクは向かないんじゃないかな、という方はいるでしょうか? Kさん:タイは日本と比べ貧富の差があり、私の住むコンドミニアムから20分くらい歩いたところにもスラムがあります。こうした現実を見ても気にせず生活できるのであればいいですが、どうしてもなじめないという方にはむずかしいかもしれません。 小峰:Kさんは今後、タイに長く住んでいく予定でしょうか? Kさん:まだ住み始めたばかりで、今後のことは決めていませんが、バンコクに飽きたらほかの国に移るかも知れませんね。
考え方次第で、以降の人生に大きな差
暗号資産への投資が成功して「億り人」になった投資家のなかには、日本で多額の所得税を課されることを避け、海外移住を決意する人も少なくありません。そのような方々は、「FIRE」、いわゆる早期リタイアをし、働くことなく移住先で残りの人生を楽しむことになります。 日本で暮らしていては、税金が重すぎてとてもFIREなど実現できませんが、移住という選択をすることで、以降の人生の過ごし方に、大きな差が出る例だといえます。 もちろん、どこでどのように生きるかは、人それぞれ考え方がちがいます。今後も生まれ育った日本で生きていこうと思うなら、日本の法律を守り、納税する必要があります。しかし、海外に拠点を移してもいいと思うなら、FIREという可能性も、普通にありうるということです。 小峰 孝史 小峰 Investments マネージング・ディレクター・弁護士
小峰 孝史,OWL Investments