医師の「働き方改革」は“改悪”? 長時間労働「医療過誤の原因に関係」8割以上が回答…日本医労連ら厚労省に改善要請
患者に不利益が及ばないような改革求められる
会見では、長時間労働等により、医師の健康が確保できないことによる医療安全の問題も指摘された。 全国医師ユニオンなどが2022年10月に行った勤務医労働実態調査によると、「医師の長時間労働は医療過誤の原因に関係していると思いますか」の問いに対し、8割以上の医師が「大いに」「ある程度」関係していると答えている。 「欧米の医師の労働時間規制は、医療の安全性の点から行われている。何日も寝ていない医師が何日も当直を務めているようなことがあれば患者が困る。患者に不利益が及ばないよう考えなければならない。安全性の視点から(労働時間の)上限規制を考え直してほしい」(植山代表) 医師、医療従事者の健康のため、ひいては国民の健康のためにさらなる改革が求められる。 ■榎園哲哉 1965年鹿児島県鹿児島市生まれ。私立大学を中退後、中央大学法学部通信教育課程を6年かけ卒業。東京タイムズ社、鹿児島新報社東京支社などでの勤務を経てフリーランスの編集記者・ライターとして独立。防衛ホーム新聞社(自衛隊専門紙発行)などで執筆、武道経験を生かし士道をテーマにした著書刊行も進めている。
榎園哲哉