バレー・石川祐希「頭は代表モード」イタリア9季目を終えて帰国 チーム史上最高3位も「悔しい」
バレーボール男子日本代表主将の石川祐希(ミラノ)が3日、世界最高峰リーグのイタリア1部セリエAで9季目を終えて羽田空港着の航空機で帰国した。 今季はレギュラーシーズン6位でプレーオフに進んだ。準決勝では同2位のペルージャに1勝3敗で敗れたものの、3位決定戦では同1位のトレンティーノを3勝1敗で打ち破り、チーム史上最高成績となる3位。来季の欧州チャンピオンズリーグの出場権をつかんだ。最後に勝って終われた点で充実感は持ちつつ、満足はしておらず「目標は達成できなかった。悔しいシーズン」と総括した。 今季はピアノ・マッテオ主将がシーズン中盤の2月に負傷離脱し、石川が代わって試合で主将を任されることもあった。シーズン前に掲げた「チームに安心感をもたらす」ために大事な場面での行動を意識。トレンティーノとの今季最終戦(3〇1)ではチーム最多28得点、アタック決定率は脅威の70%をたたき出した。集中力を保つために意識的に笑顔を“封印”。マッチポイントでレフトからスパイクを決め、姿勢とプレーでチームを導いた。 今後はしばしの休養をはさみ、すでに出場権を持つ今夏のパリ五輪前最後の国際大会となるネーションズリーグが5月21日に開幕する。パリでは、1972年ミュンヘン大会以来、52年ぶりのメダル獲得が目標だ。イタリアでさらに頼もしくなった主将は、今度は日本チームを引っ張る。「すぐに合宿が始まるけど、自分の気持ちは、今はもうネーションズリーグやパリに向かっている。頭の中は代表モードに切り替わっている」と石川は言葉に力を込めた。
報知新聞社