那須川天心、世界上位ランカーとのスパーリングを公開 「パンチは強くなってると思う」
キックボクシング42戦全勝で、プロボクシングのWBA世界バンタム級7位の那須川天心(25)=帝拳=が4日、東京・新宿区の帝拳ジムで、WBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(25)=米国=と闘う120ポンド(約54・4キロ)契約10回戦(20日、東京・両国国技館)に向けた練習を公開。世界上位ランカーとの2ラウンドのスパーリングでは左の強打を打ち込むなど優勢だった。 ボクシング4戦目に臨む那須川がシャドーボクシングを計4ラウンド、スパーリングを2ラウンド、ミット打ちを3ラウンド惜しみなく披露した。 「こうやっていろんな人に囲まれて、公開練習のときとかだと、やっぱり緊張したりとかするじゃないですか。俺、多分逆なんですよね。こっちの方がやってやんなきゃなみたいな。皆見てるから下手なことできねえぞっていうのがあると、なんかね、いいんですね。だからスパーリングのとき毎回来てもらっていいですか」 世界戦などの試合の約1、2週間前に行われる恒例の公開練習ではスパーリングなどは行わず、写真撮影用に軽めのシャドーボクシングを1ラウンドのみ公開する場合もあるなど手の内を隠すのが一般的だが、那須川はボクシング1戦目から異例とも言えるスパーリングを公開してきている。これは那須川の意向によるもので、「毎回来て」というのは報道陣へのジョークだが、半分は本心なのだろう。もちろん「vs世間」など常に〝見られること〟を意識している那須川は試合のプロモーションになることも考えていることは間違いない。 公開スパーリングの内容は圧巻だった。6月15日にメキシコから来日し、スパーリングパートナーを務めているWBO世界バンタム級3位のクリスチャン・ヒメネス(24)=メキシコ=を相手に1ラウンド目は左ストレート、右ジャブをクリーンヒットするなど圧倒。2ラウンド目はヒメネスが接近戦を挑み、右フックや左フックを当てたが、課題の中間から近距離の闘いでも引けをとらなかった。重心が以前より少し前めになり、体重を乗せたパンチをより強く打ち込めるように進化した。 「パンチは強くなってると思うんすよね。一発一発の重みだったりとかキレもあると思うんで。だから期待してもらって構わないです」