「24時間テレビは見ない」「感動ポルノだ」と批判する人は多かったのに…結局、みんな見てた? 「“嫌われた”24時間テレビ」が視聴率も募金額も好調だった、その理由
なお、放送終了時の募金額は、2023年が2億2223万8290円、2022年が3億1819万4209円で、過去3年で見ても十分に大きい。 なぜ批判されながらも、ここまでの寄付金を集めることができたのだろうか? そしてこれを今後の運営に生かすにはどうしたらよいのだろうか。少し考えてみたいと思う。 ■最適だったやす子さんの起用 チャリティーマラソンは、「24時間テレビ」の看板企画となっているが、批判も大きい。
元々、本企画は1992年にマラソンが得意だったお笑いタレント間寛平さんの企画として始まったものだ。寛平さん自身も初回以外に1993年、1995年と3度、本番組のチャリティーマラソンに挑戦している。 なお、1995年は阪神・淡路大震災が起きており、寛平さん自身も自宅を失った。「被災者に勇気を与えたい」ということで、寛平さんは1週間かけて600kmを走るという過酷なチャレンジを行い、見事に完走した。
これが大きな反響を呼び、その後の本番組の定番企画となったのだが、マラソンが得意ではない有名人も走ることや、チャリティーとの関係性が疑問視されるようになった。 今年のやす子さんについても、さまざまな批判が出ていたが、いざふたを開けてみると、多額の寄付金が集まる結果となった。 どうしてこのような結果となったのだろうか? 以下の点が考えられる。 1. やす子さんへの好感度が高かったこと 2. 寄付金の用途が明確で、やす子さんの出自ともマッチしていたこと
3. マラソン企画への違和感が少なかったこと まず、やす子さんは好感度が高く、批判されにくいキャラクターであることが大きい。直近のフワちゃんの暴言問題でも大人の対応を取り、さらに好感度を上げる結果となっている。SNS上の声を見ても、番組や企画に対して批判している人の多くは、やす子さんに対しては応援や賞賛をしている。 ■今回のマラソンの主旨は納得感があった 重要なのが、2である。「全国の児童養護施設に募金マラソン!」の名前が示す通り、本企画は、寄付金全額が全国600カ所以上の児童養護施設のために使われる。