照ノ富士「プラスに捉えるかは本人次第」 旧宮城野部屋力士合流の利点に言及 自身も転籍経験「それがあって今がある」
大相撲の春巡業が12日、埼玉・川越市で行われ、横綱・照ノ富士(伊勢ケ浜)が、一時閉鎖となった宮城野部屋から力士が合流したメリットなどについて語った。 旧宮城野部屋勢が合流して初の稽古だった8日、春巡業の合間を縫って横綱自身も参加。約40人の力士が所属する大所帯となったが「気合を入れて稽古していたんじゃない? 稽古時間が長くなる。稽古相手も増えてみんな強くなっていくんじゃないかな。若い衆にとってはいい稽古になると思う」と感想を述べた。 自身も幕下時代の2013年春場所後、当時所属していた間垣部屋の閉鎖に伴い、伊勢ケ浜部屋に転籍した経験を持つ。当初は「稽古はきつくなるだろうな」と思っていたという。それでも角界屈指の稽古量を誇る伊勢ケ浜部屋で鍛錬を重ね、メキメキと頭角を現していった。それからわずか2年後に大関昇進、両膝のけがなどで一度は序二段まで転落したが、今は横綱にまで上り詰めている。 照ノ富士は「みんな温かく受け入れてくれたし、稽古もやれば慣れていってどんどん強くなった。逆に俺は良かったかなと思う。稽古の大事さというものをこの部屋に来てわかった。それ(転籍)があって今がある」と環境の変化を自らのプラスにした。旧宮城野勢にも十両・伯桜鵬ら将来が楽しみな力士は多い。横綱は「プラスに捉えるのか、稽古がきついなと思うかは本人次第。俺はプラスにしか捉えなかった」と話していた。
報知新聞社