スーパーでラストの卵を横取りされて…謎の男を尾行した悪ガキ3人組が巻き込まれた“怪しい企み”とは 「リトル・ワンダーズ」を採点!
〈あらすじ〉
「不死身のワニ団」は、アリス(フィービー・フェロ)と、ヘイゼル(チャーリー・ストーバー)&ジョディ(スカイラー・ピーターズ)の兄弟からなる悪ガキ3人組だ。夏休みのある日、3人は兄弟の母親に頼まれてブルーベリーパイを買いに行くが、パイが無かったため自分たちで作ることに。ところが、スーパーで最後の卵を謎の男に横取りされてしまう。卵を取り返そうと男を尾行した3人は、魔女が率いる「魔法の剣一味」の怪しい企みに巻き込まれていく。そして、魔女の娘ペタル(ローレライ・モート)と出会い……。
〈解説〉
本作で長編デビューとなる、ウェストン・ラズーリ監督・脚本のアドベンチャー映画。第76回カンヌ国際映画祭監督週間&カメラ・ドール選出。114分。 中野翠(コラムニスト)★★★☆☆森の子どもたちの小さな冒険。作為が強く話の先が読めてしまう。音楽もくどいが、画面の色使いとナマイキ少女が救いに。 芝山幹郎(翻訳家)★★☆☆☆「ごっこ」の世界で押し通しているのは監督の明確な意図だが、滲み出る「反良識」が凡庸で付き合いづらい。演技も大雑把。 斎藤綾子(作家)★★★★★腕白小僧たちが恐ろしい目に遭うのに16mmフィルムの効果か、ほのぼのした展開に思えるから不思議。母親の姿もいい。 森直人(映画評論家)★★★★★デイドリーム感覚が横溢する日常冒険譚で、手工芸の素晴らしさが際立つ。映画世界を輝かせる16mmフィルムの魔法! 洞口依子(女優)★★★☆☆冒頭からコダックフィルム独特の映像に惹かれるも、焼きたてブルーベリーパイにありつけない苛立ちにも似た惜しさ。 INFORMATIONアイコンリトル・ワンダーズ(米) 10月25日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開 https://klockworx.com/littlewonders
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月31日号