「白票反映する仕組みあったら……」憲法に消費税、初めての投票に悩む若者
昨年6月に選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられた。昨年の参院選から適用されたが、今回の衆院選は、法改正後初の政権選択選挙となる。解散から公示までの間に野党の枠組みが大きく変わり、政策が出そろったのも公示間近という近年では異例な状況の中、選挙の経験が乏しい若者はどのような点に注目し、投票しようと思っているのか。国政選挙への投票が初めてという19歳と20歳の大学生3人に話を聞いた。
憲法改正に「一番関心がある」
明治学院大学の法学部政治学科に通う1年生の川代果歩(かわだい・かほ)さん(19)は、投票先を決めるときに最も関心を寄せているのが、憲法改正に関する公約だという。「私は憲法9条の改正には反対なので、守ろうということを言ってくれている政党を選びたいという気持ちがある」と話す。 川代さんが憲法に関心を持った理由は、北朝鮮情勢やトランプ政権の誕生がきっかけだったという。「自分はまだ学生なので、子育てや介護といった政策には現実味がない。一方で、北朝鮮がどんどんミサイルを撃ってくるし、トランプ政権になったことで、戦争になってしまうのでは? という漠然とした不安がある。その中で9条は守らなければならないんじゃないかと、危機感を持っている。戦争については歴史の授業で学んだこともあって、絶対にまた起こしてはいけないという気持ちも強い」と説明する。 「18歳選挙権」が初めて適用された昨年の参院選は、ぎりぎり17歳で投票することはできなかった。そのため、選挙にも関心が持てなかったという。しかし、今回は初めての国政選挙ということもあり、各党の公約を読み込んだり、候補者のツイッターをフォローするなどして情報収集を進めている。 「せっかく投票権が与えられた。これを使わないというのはもったいない。ちゃんと使いたいし、政治の話をするのがタブー視されている現状も変えたくて、友達や家族とも選挙の話をしようと心がけている。同じ学科の友人はもちろん関心があるけれど、そうでない周りの人はほとんど興味を持っていない。そういう人に一緒に投票に行こう、とか呼びかけている」と話し、自分ができるところから政治参加をしようという姿勢がうかがえる。