黒沢清監督がフランスの芸術文化勲章“オフィシエ”を受章 映画『蛇の道』
『岸辺の旅』で第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞に輝き、『スパイの妻 劇場版』では第77回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞、『Chime』のワールド・プレミアを第74回ベルリン国際映画祭で行うなど、世界三大映画祭を中心に国際的な評価を獲得してきた監督・黒沢清。自らの作品をリメイクする『蛇の道』の公開も控える黒沢監督が、この度、フランスの芸術文化勲章「オフィシエ」を受章。6月10日(月)、仏大使公邸にて叙勲式が行われた。 叙勲式では仏フィリップ・セトン大使より、黒沢監督の幼少時代までさかのぼった経歴と、フランスの芸術文化勲章に相応しい映画監督としての功績が紹介され、黒沢監督にゆかりが深い来賓を前に、フランスの芸術文化勲章「オフィシエ」が贈られた。 会場のスクリーンには受章を喜ぶ映画人たちからのお祝いメッセージ映像が投影された。「ダゲレオタイプの女」からは、俳優のタハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、そしてアルノー・デプレシャン、クレール・ドニ。また『蛇の道』にも出演したマチュー・アマルリックからは「日本で撮られる映画に出られるなら、飛んでいきますからね!そしてフランスでもまた映画を撮ってくださいね!」とコメントが寄せられた。 このお祝いメッセージを受けて、黒沢清監督は「いくつかの幸運が重なって、映画を作る立場になり今日まで続けております。気づくと自らゆっくりとフランスに接近していたのか、フランスの方から近づいてきたのか、真相はわかりません。いずれにせよ、映画を続けるうちに、とうとう今夜のような名誉をフランスからいただくことになりました。驚くべきことです。身に余る光栄です。」と感謝を述べ、最後は「いろいろな人との出会いがあり、想像もしなかった晴れがましい出会いがあることを知りました。ありがとうございます。」と、感激した様子で挨拶した。 映画『蛇の道』は、2024年6月14日(金)より全国劇場公開。
otocoto編集部